story:116 ページ20
.
「私はあなたが助けた黒猫の先祖。今は神の使いみたいなものよ。」
目の前の少女は、真っ直ぐ私を見て言う。
これは、トリップ特典か。なんでもありなこの世界に少しおかしさが込み上げる。
「手紙、くれたのは君？」
「ええ。お礼として貴女の大好きな世界に招待したのだけれど、あなたはこの世界にいてはならない存在。悪いけど、殺させてもらうわ」
「…物騒だねぇ」
私は神にとっても異分子。分かってるよ、それくらい。でも、足掻くって決めたから。そう簡単には死なないよ
「そうだ、君の名前は？」
「…さぁ。忘れてしまったわ」
それは生前、名前があったということか。飼い猫だったのだろうか。ノラのご先祖さま…ノラ…ノラ…
「じゃあ、ノエルで」
「…好きに呼んでちょうだい」
クールな彼女は見た目に似合わず大人だ。
近い将来、この子に殺されると思ったら少し楽になった。さすがに得体の知れないものに殺されるのは不安でしかないからな。
だって考えてみて？知らない人に俺は神だからお前殺すって言われたらもう不審者でしかないでしょ？
「おーい、ねこちゃーん」
隣でビクッと肩を揺らした彼女…ではなく、木から降りれなくなってしまった猫に呼びかける声がする。
「…分かってるわよ」
「いやなんも言ってないです」
…さてはこの子可愛いな？？？
猫ちゃん騒動は岡島と木村くんのおかげで無事解決し、その日の仕事が終わった。
*****
___それから2週間後。
園長先生の退院の日がやってきた。園に戻った彼は、技術班によるビフォーアフターに驚き、渚とさくらちゃんの強い絆に圧倒されていた。
園長先生は秘密を漏らさないことを私たちに告げた。これで、ひと安心だ。
「ノエルはここに居るの？」
「まさか。私には必要ないわ」
神の使いだからか、人間の記憶操作は朝飯前のようで、昨日まで一緒にいた園児達との関係を容易く切っていた。
安心したのも束の間。私達に、最悪の事態が起こる。
___中間テスト
テスト週間であるこの期間を私達は、自ら潰したのだ。生きる上で大事なことを学んだが、学校の授業の学びを捨てていたのだ。
そんな私達に、あのモンスターは倒せるわけなく、ほぼ全員が悲惨な結果を残してしまった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
