story:104 ページ8
.
「おっと…危ないじゃないか」
「そんだけ厚着してんだから当たっても痛くも痒くもないでしょ。 」
「なかなか物騒な子もいたものだ」
やれやれ、と大袈裟にジェスチャーをするやつに私は言葉に棘を含めて無駄な攻撃をする
「私はアンタが嫌い。あんたのせいで、私の大切な人が傷付いた。…今も…」
婚約者としていいように扱われた人。
唯一の姉をヤツの研究所で奪われた子。
何も知らず、間違った復讐に身を滅ぼす子。
危険な作戦に乗せられた人。
それによって命が危ぶまれた人達。
さんざん利用され、裏切られる子。
…きっとこの物語の元凶はシロの本性。
彼がいなければ物語は始まらず、月も地球も破滅へと向かわなかった。そして、彼等もまた、出逢えなかった。
物語の創始者であり、最悪の黒幕…
尊敬するあの人が生み出した
その答えは、きっと____
殺せんせーがシロに話しかけている間も、私は ただただ、シロを睨みつけていた。
そして、酷い衝撃が当たりを傷付けた。
静かに目を開けると、イトナを抱えた殺せんせーが立っていた。彼はシロに去れ、と告げる。しっかり下着ドロの件についても正しい情報を広めろと要求していた。それに便乗してカエデもバストサイズを盛って正そうとする。
いや、あなたはAだから。知ってるから。
大丈夫、貧乳はステータスだから。
「い…痛い…頭が痛い…脳みそが避ける…」
急に、イトナが苦しみ出した。触手が精神を蝕み始めたのだ。
「イトナ…」
こんな時、何も出来ない自分が憎い。触手の痛みを和らげる方法なんて知らない。薬だってない。私が触手持ちだったら、痛みを分かち合えたのに。
「ごめんね、イトナ…苦しいのに…」
「………」
無責任にも
あぁ、チートが欲しい。
乙女ゲームの愛されヒロインのように、一瞬で癒すことが出来たなら…きっと…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「赤羽業」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
