強すぎるだろ【御影玲王】

７話 ページ7

男子トイレに入ってすぐに
肩を掴まれて壁に押し付けられた。


今の気持ちを一言で表すと”驚愕”…かな。


御影くんの新たな一面を見たことや
男子トイレの構造を見てしまったり…

駄目だ、脳が追い付かない。


『…なんで男子トイレなの』


玲王
「近くにあったから」

『ならさっさと出ようよ…御影くんはいいかも
しれないけど私は変態扱いされちゃうから…』


玲王
「どうでもいいだろそんなこと」

どうでも良くないから言ってるんでしょーが…


『…大切な用ってなに？
早くここから出たいんだけど…』

こんなこと言っちゃ悪いけど
さっさと終わらせたい…


玲王
「…お前、もう澤部って奴とは関わんな」

『ぇ…？そんなの急に言われても…』


今日の御影くんはいつもと様子が違う。
なんというか…ちょっと怖い。

反論したいけど…どうしようかな。


…いや、ちゃんとここで言わなきゃ
後で絶対後悔する。


『…なんで御影くんにそんなこと
言われなきゃならないの…？』


玲王
「…は？」


『私が誰と仲良くしようが御影くんには
関係ないじゃんか、こんなの脅迫と一緒だよ…』


そう言って軽く睨むと御影くんは
居心地の悪そうな顔をした。

そしてため息を付いたかと思うと
肩の手を離して優しく抱きしめられた。


玲王
「…悪い、怖かっただろ…？」

『…少しだけ』


良かった…いつもの御影くんだ。


『申し訳無いけど澤部さんと関わるなって
お願いは聞けない…』

玲王
「…Aならそう言うと思ったよ、
時間奪ってごめんな、授業遅れるし行こうぜ」


『…うん』


…結局、なんで御影くんがあんなこと
言ったか聞けなかったな…

澤部さんと仲が悪いとか？
でも澤部さんはそんな風に見えなかったし…


…まぁいっか、もう過ぎたことだし。
深堀りするのもよくないよね。

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