強すぎるだろ【御影玲王】

１話 ページ1

『あっ…』


「よっしゃ成功〜！」

「これで少しは懲りるでしょ！笑」


お腹が痛くてトイレしてたら上から大量の水が
降ってきた。最近こんなことばかりだ。


とりあえず着替えないと風邪を引いてしまう。

確か保健室に予備の着替えがあったはず、
寒いけど取りに行かなきゃ…


トイレを出て廊下を歩いていると
後ろから誰かにぶつかられた。

その反動でその場に倒れてしまう。


「あっ、ごめーん、ぶつかっちゃったー」

「あははっ！やりすぎ〜」


『…こちらこそすみません』


立ち上がろうとしたが左足が傷んだ。
軽くスってしまったようだ。


『(弱ったな…)』


どうしようか考えていると聞きなれた声がした。


御影
「A…！」

『あ、御影くん…』


御影
「大丈夫か…！？」

『うん、ちょっと水かぶって怪我しただけだから』




───




御影
「…それで、何があったんだ？」


着替え終わり怪我も手当てしたところで
御影くんに聞かれた。

正直に話しても大丈夫だよね。


『…実はさ』


御影
「……」


『…トイレの掃除中って知らずに入っちゃって、
水かかったんだよね』


御影
「…は？掃除？」


きっとあの子達は掃除中だったんだ。
個室を掃除しようとしたけど私が入ってたから
水を入れて綺麗にしようとしたんだよね。

迷惑かけたし後で謝らなきゃ。


『それとこの怪我は通りかかった女の子と
ぶつかったの』


御影
「それ絶対ワザとだろ！お前いじめられて───」

『多分私の服から垂れた水で滑っちゃったん
だと思う、ちゃんと絞ってから出てくるべき
だったよね…』


そう言うと御影くんはしゃがみこんで
頭を抱えていた。


『…大丈夫？』


御影
「…なんでも無い、嫌なことあったら
全部俺に相談するんだぞ」

『え？あぁ…うん』



そんなに心配しなくても大丈夫なのに…

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