失われた理性【熊谷みつ夫】

三話 ページ5

『死ぬかと思った…………』






詩乃
「寒かったね〜」






『ブラック過ぎない？ここ』






出木田も鬼畜だよな〜






『兎原達は着ぐるみだからまだいいよな』






熊谷
「お前は子供体温だろ」






『熊谷、私子供じゃないんだけど』






兎原
「Aさん！よかったら
おしくらまんじゅうします？」






『遠慮しとくよ』






出木田
「一旦休憩ね〜」






『は〜い』






──────────────────


詩乃
「ねぇねぇ、Aちゃん！」






『どうしたの？』






詩乃
「Aちゃんってさ、
好きな人いないの？」






『え、いきなり何？？』






詩乃
「前々から聞きたくてさ〜
ほら、Aちゃん綺麗だから
モテるのかな〜って！」






『えぇ……？別に綺麗でもないし、
モテないけど……』






詩乃
「彼氏いた事ある？」






『ないけど……』






詩乃
「えぇ！？まぁ、Aちゃん
奥手そうだもんね……」






『あはは……』






詩乃
「じゃあさ！あの四人だったら誰がマシ？」






裏道･池照･熊谷･兎原
「「！！」」






『え〜……誰だろ〜』






詩乃
「一緒に居て楽しいって思う人とか！」






『あー、それなら………………兎原かな？』






詩乃
「な、なんで！？」






『なんか無邪気で可愛いじゃん？
それに素直だし』






詩乃
「えぇ……意外……てっきり熊谷君かと……」






『熊谷は違うでしょ〜、だって
暴言吐きまくり男だよ？しかも短気だし』






熊谷
「……((ｸﾞｻｯ」






『素直じゃないし、私にだけ厳しいし』






熊谷
「……((ｸﾞｻｯ」






裏道
「熊谷がダメージ受けてる←」






池照
「トゲが見えますね←」






兎原
「自業自得だな←」






熊谷
「…………」






兎原
「あ、熊谷！」






熊谷
「おい」






『ｹﾞｯ…………熊谷どうしたの？』






熊谷
「お前見てるとムカつくんだよ」






『ねぇ詩乃ちゃん聞いた？
この理不尽さヤバくない？』






熊谷
「ごちゃごちゃ煩せぇよ」






『あー、うん、ごめんね』






熊谷
「……ﾁｯ、兎原殴らせろ←」






兎原
「え、理不尽。あ、分かった！
お前嫉妬して──────((ｶﾞﾝｯ！！」






熊谷
「……」






兎原
「あはは、冗談だって〜(汗)
……あの〜熊谷くん？？
…………って、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」

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