教授の彼女

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至極真面目に答えていたら


突然Aさんが笑い始めた


どうしたのだろうと顔を覗くと目が合って


またにっこりと笑ってくれた



「どしたんですか」


『だって、エミさん

　お礼のお礼じゃキリないですって』


「しかし、お返ししたいじゃないですか」


『そうですね、ふふっ、


　なら今度は私がお礼のお礼のお礼、考えないと』


「えっ、ええですよ」


『したいんですもん



　あっ、それよりも

　このタルトとココア、大好きなんです。ありがとうございます』


「なら良かったです」


『エミさんは今日はお休みなんですね』


「えぇ、Aさんは今日は…」


『仕事ありますよ

　でもうち結構自由で、好きに休憩とっていいし休んでもいいし、まぁ仕事ちゃんとするならって感じです』


「いつもは15時くらいに来るってマスターから聞きました


　今日はどうしたんですか？お昼お腹空きました？」



『えっ、いや…



　エミさんにお礼したくて、』



「なるほど、それで時間をずらしてくれたんですね」



『この時間ならいるかなーって…』



「私もAさんに会いたかったので、良かったです」



『あ、あいたかった…！？』



「この前見た時に、外国の言葉使ってお仕事していたのが気になって」



『あ、そういう…



　はい、高校卒業してから海外に行って


　花の輸入の仕事です。
　あと社長が出張行く時に通訳でついて行ったりとか』



「へぇ！いい仕事ですね」


『そんな、

　エミさんはなんの仕事してるんですか？』



「大学の講師です」


『先生！？

　すごい、エミさん絶対人気ありますよね』


「そんなことないですよ」



『だって





　私が生徒だったら、先生とか関係なく…



　付き合いたいって思いますよ』



「そうですか？


　変わった褒め方をしてくれますね

　嬉しいですね、Aさんのような人から言ってもらえたら、冗談でも」



『冗談じゃ…ないんやけどなぁ…(伝わらない…)』

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