ノアの花嫁２ (ページ15)

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ホームに着くなりみんなは手当てを受けた

ほとんどの人がベッド上で絶対安静

ベッドから降りようものなら婦長に鬼のような形相で迫られていた

私は怪我という怪我はなくてティキに投げ飛ばされたあの時くらいだった

だからみんなより怪我が少なくベッドから離れみんなの看病をしていた

「リナリーの綺麗な髪がっ！世界一の美髪が…っ」

「恥ずかしいこと言わないで！！」

『ねーむれぇねーむれぇ僕のリナリーィィィ～！！！』

ぐるるるるるるる
ギュゴガガガガ
ドルルルルルルル

「ちょっとちょっと看護婦さーーーーん！！クロちゃんの腹の音がうるせぇさーーーー！！」

ここほんとに病室か、、？

「おやおやAちゃん、ここにいたのかい？」

『ティエドール元帥、ご無沙汰しております』

「ふふふ、綺麗になったねぇ」

『ふふ、ご冗談を』

「早く娘になってほしいなぁ」

『娘、ですか？』

「うん
　早くゆーくんのお嫁さんにならないかなぁってことだよ」

『あらあら、私たちはそんな関係ではないですよ』

「うーん、僕の見立てではAちゃん、ゆーくんのことそんな悪く思ってないでしょ？というか、好きまであったと思ったなあ」

『否定は致しません』

過去の話だ

否定してもしょうがない

『神田くんの気持ちは無視ですか？』

「ふふふ、知ってるくせに

　ゆーくんはずっと前からAちゃんが好きだよ」

そんなところまでお見通しなんて、師匠っていうのはそういうものなのだろうか

『さすがですね』

何故だか胸がむず痒くて顔を逸らしてしまった

こんなの恥ずかしいと言ってるのと同じだろうに

「照れちゃって

　あ、そう言えばゆーくんが探していたよ？Aはどこだって言ってどっか行っちゃった」

『そうなんですか、大変ですね』

思えば、

彼の告白の返事をしっかりとしていなかったような、、

その話だろうか

それとも、あやふやな関係のまま私が離れようとしたことを怒っているのか

、、、両方かな

「探しにいかないの？」

『大丈夫ですよ、だって、、、』

ほらと指差す先には婦長に耳を引っ張られながら病室に入ってくる神田くんとアレン君の姿

「あらら、」

『あの2人がベッドで安静なんて無理でしょうね

　では、ティエドール元帥、、失礼します』

「うん、ばいばーい」