愛ほど歪んだ呪いは無い AfterStory

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カーテンの隙間から差し込む光

「ん、、う、ん、、」

いつもなら目覚ましが鳴る前に起きるのに、、

昨日の任務が響いてるのか

それもそうか、単独で１級３体の処理

さすがに疲れたみたいだ

「いま、、なんじだろ、、」

ベッドサイドにおいてあるテーブルに手を伸ばす

しかし、

ガシャン

嫌な音とともに目覚まし時計を落としてしまったと理解する

かすれた視界、力の入っていない手

「んー、、、」

まだ寝ぼけているのか

瞼が上がらない

次第に体は深く布団へ潜っていく

起きなきゃ、、

その考えとは裏腹に体は寝ようとしてしまう

『傑くん〜？』

パタパタというスリッパの音

そして私の妻の声が聞こえる

『起きたの？』

私の眠る寝室の扉を開く

落ちた目覚まし時計と私を見て理解したのだろう

『ふふ、寝坊助さん』

「う、ん、、」

ベッドサイドの目覚まし時計をひろい布団から出た私の頭をやさしくなでる

『おきてダーリン、もうお昼になるよ』

「んー、、、」

ゆっっっっくりのそのそと起き上がる私

「あ、れ、、A、しごと、は、？」

『今日は土曜日だから学校は無し。任務の休暇も傑くんと合わせたから今日は2人ともお休みだよ』

「そ、っか、、」

『まだ眠い？』

「んーん、、おきるよ」

上半身だけ起き上がり目をこする私

その私の頭をなでるA

気持ちがいい、このまま死んでも悔いはないな

このゆるくて幸せな空間をかみしめていると

ちゅ

耳元で何か聞こえた

今度は瞼、頬、ゆっくりゆっくりと何かが触れ、耳元で聞こえた音と同じ音が聞こえる

そして最後に

「んぅ、」

『ご飯、できてるから目が覚めたらおいで』

「うん、、、」

『あとでね、わたしの傑くん。愛してるよ』

「うん、」

ドアの閉まる音がしてAの気配が遠のいていく

そしてゆっくりと覚醒していく頭

「あ、れ、、」

今、

今Aにキスしてもらった？

A今、「わたしの傑くん」って言ってた？

「愛してる」って言った？

「、、、、、、、、、、、！！」

ガバッと起き上がりスリッパをはき走って寝室から出ていく

リビングのドアを思いっきり開ける

『あら、おはよ「A！」なぁに？』

「もう１回やってもう1回言って！！」

『ダーメ』

「そ、そんな」

ドアにもたれがっかりする私を見て笑うA

『ふふ、ご飯用意するから顔洗っておいで


　わたしの傑くん』

「！！
　あぁ、行ってくるね」

今日も今日とて妻に勝てない

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