勇気と慈愛 tri Ⅱ (ページ5)

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太一side

教室に戻るとAの姿はなくみんなそれぞれ寝る場所を決めて寝る準備をしていた

俺も空いているスペースに荷物を寄せて寝る準備

アグモンも俺のところに来て大あくびをかいていた

「寝るか、アグモン」

「うん、僕もうねむい～」

他の皆もすでに寝ているやつやアグモンと同じように眠そうにしていた

「(A、まだかな…)」

なんて考えているとそのタイミングで教室のドアが開きAをヴォーボモンが戻ってきた

Aは女子が寝ている方を向くと、少し笑ってあたりを見渡した

俺も女子が寝ている方を向いて納得、

ミミや空、光、望月はもうすでに寝ていて

Aのためにと開けておいたスペースにはそれぞれのパートナーデジモンが広々、ごろごろとすごい寝相で寝ていた

Aはヴォーボモンを抱きかかえて部屋を出ようとする

他の教室でも行くつもりなのだろうか

教室も狭くはないがそれぞれ少しずつスペースを取っていて、女子はくっついているが男子のすぐそばで勝手に寝るのはAも気が引けるのだろう

まぁ、もう高校生だし昔みたいにくっついたりとかはしづらいだろうな

「、、、A」

俺は皆を起こさないようにAに近づいてAを呼び止めた

『あっ、起きてたんだね』

そのまま廊下に出てドアを閉めた

「まぁ、そろそろ寝るつもりだったけど…Aは？」

『ヴォーボモンがお散歩したいって言って、少し学校を歩いてたんだ。夜の学校って新鮮で思った以上に時間かかっちゃった』

「そっか、

　それより、寝るとこ探してただろ？」

『うん、でもみんな寝てるし他の教室行こうかなって』

「あぁ、ならさ…

　俺の横でよければ空いてる、けど」

『えっ、、』

Aは戸惑ったように反応した

それもそうだ、お互いもう高校生だし

「1人だけ別とか寂しいだろ、」

『だっ、だったらヤマトくんの横とかに詰めて入るよ！寝てるだろうけど起こして入れてもらうから！』

手をぶんぶん振って拒否

なんでだよ、いいじゃんヤマト寝てるなら起こさなくても

俺でいいじゃん

「あ～、、、そんな、俺イヤ？」

『っ！

　嫌じゃないよ、絶対、、そんなことない！』

「じゃ、いいだろ」

Aの手首をつかんで教室に入った

黙って手を引く俺にAも黙ってついてきた