勇気と慈愛 tri Ⅱ (ページ40)

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翌日

俺はAと一緒にAの家に行った

Aには玄関前で待っていてもらい俺のみ家へと入った

もちろんインターホンを押して
(礼儀のない子とか言われると思うし)

断られると思ったが意外にも「入りなさい」と言われた

ﾀｲﾁ「お邪魔します」

父「挨拶はいい

　Aはどこだ？うちに帰しなさい」

ﾀｲﾁ「Aが帰りたいって言ったら帰しますよもちろん

　俺はそんな話するつもりで来たんじゃない
　なんでAを縛るのか聞きたいんです

　小学生の時からお父さんの顔色窺って
　俺らと一緒にいるときもどこか遠慮しがちなのは育ってきた環境の影響だろ

　優しくてかわいくて何でもできるのに自信がなくて、我慢ばっかしてすぐ無理して

　Aが何でそうなったのか、教えてください」

俺がそういうとAのお父さんは驚いた顔をして深くため息をついた

父「、、、そうか」

ﾀｲﾁ「Aは本当は寂しがり屋で甘えたいのに全部我慢するんです

　やっと俺に甘えてくれるようになった
　だから俺はもっとAが頼れる存在になりたい、Aが怖がる全部から守りたい」

父「そうか、、、君に甘えるのかあの子が…」

また深くため息をついた

俺をAとは似つかない鋭い目で見つめるとやっと言葉をはいた

父「あの子が、甘える…

　羨ましい！！！」

ﾀｲﾁ「、、、は？」

羨ましい？

待って急に無表情で冷血お父さんだったのに涙流してどうしたんだあの人

ﾀｲﾁ「だ、大丈夫ですか？」

父「大丈夫なわけがないだろう！

　あの子が最後に私に甘えてきたのは幼稚園生の時だ！
　ずっとうまく話せなくて仕事のせいで一緒にいれる時間もなくて、

　やっとこちらに来れたと思えば男の子を家にいれていちゃ付いていた時の私の心情を想像してみなさい！

　あろうことか彼氏まで作って、、、」

ﾀｲﾁ「え？ひょっとしてAのこと、」

父「大好きだよ！目に入れても痛くない…」

ﾀｲﾁ「じゃあなんであんなに厳しく縛って監視して…」

父「あの子に将来思いをしてほしくないからに決まっているだろう

　早くにお母さんを無くしてしまったから、自分で何でもできるようにと思って泣く思い出厳しく育てて…それが裏目に出るとは」