６人の救世主。 (ページ9)

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第 8 話。ページ9

それから残りの人もきて今は自己紹介と質問タイム

し「俺しばゆーね！敬語じゃなくていいよ
よろしく！」

「しばゆーさん。よろしくね」

ゆ「ゆめまるっていいます。敬語じゃなくていいから気軽に話してね、よろしく」

「ゆめまるさん、よろしくね」

虫「事情とか聞いて大丈夫？」

「あ、はい」

私は家のこととか、自分がこうなった事情を話し始めた

＿＿＿
わたしは一人っ子で、辛さを分け合ったり、助けてくれたりする兄弟がいなかった。

親は門限に厳しかった。

小学校のときは16:00
中学のときは16:30
高校では17:00

当然部活なんか出れないし寄り道もできない。

学校以外で外に出してもらえないから友達なんてできた試しがなかった。

遅れて帰ったら殴られたり、蹴られたり、母の機嫌が悪いと夕飯さえもらえなかった。

大学なんて行かせてもらえるはずもなく、高校を卒業してからは完全に引きこもり状態で。

両親は外に出してくれないくせに私を邪魔扱いしては殴ってきた。

そのうち私は食欲をなくして、お腹が空くと親が「死なれちゃ困るから」ってたまにくれるコンビニのパンを食べてた。

だからどんどん痩せてった。

親が出かけた隙を狙って逃げてきた。
なにも持たず、靴だけ履いて。

自転車もないし、あっても乗れないのでひたすらに走った。

いつの間にか靴が片方脱げてたのに気づかずに。

怖くなって公園で泣いてたらてつやさんととしみつさんが声をかけてくれた。

___

り「もうそれ虐待だよ。訴えられるよ。」

「いいの。私が邪魔なのがいけないから。」

虫「邪魔なんてしてないはずだよ。
ただ普通に生きてただけじゃないの？」

「自分では、そのつもりだったっ…」

虫「なら、親が悪い。
Aちゃんが悪いことなんてない」

訴える？
仮にもここまで育ててくれた親を…？

て「怖いなら俺たちが守る。
訴えた方がいいと思う」

「でも、仮にもここまで育ててくれた人だし…」

し「同じ家で生きてきただけだろ。
育ててはない。」

ゆ「無理に訴えてもAちゃんの心が傷つくだけだから本人の意思を尊重しないと」

わたしの、意思…。

「訴えなくていい。
これから、あの人たちのことなんか考えずに生きていきたい。」

これが私の答え。
だって、やっと逃げてこれたんだ。
これ以上考えたくない。

と「その、ごめん。
昨日見えちゃったんだけど…。
体の痣……。」

「これ？」

私は腕と足にある痣が見えるように服を捲った