第 37 話 。 ページ38
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寝ているとしみつくんを起こさないようにお風呂を借りてシャワーを浴びる。
お風呂から上がって部屋に戻ってもまだ寝ていて少し息苦しそう。
お見舞いにきた！なんて言ったけど人に看病できるほどの知識、私にはない。
｢どうしよ〜、なにしよう…？｣
ふと思い出した、私が目覚めた時としみつくんが私の手をぎゅっと握っていてくれてたことを。
その時だけじゃない。
私は彼に出会ってからとゆうもの、いつもあの温かい手に導かれて、守られている感じがした。
すごく温かくて幸せだった。
寝ているとしみつくんの手をぎゅっと握ってみる。
私の手よりはるかに大きくて、力が抜けた弱々しい手。
熱のせいかいつもより少し熱い手。
この手が私はすごく好き。
ずっとずっと触れていたいくらいに。
ｰｰ としみつside ｰｰ
と｢ん〜…、うわ、もう夜中やん。｣
寝て起きると時間はすっかり夜中の1時。
寝る前よりずいぶん体が楽になってて軽くなってることに気づく。
起き上がるために腕をつこうとすると右手に違和感。
と｢えっ？！Aちゃん？！｣
髪が半乾きの状態で俺の手を握ったままベットにもたれて寝ているAちゃん。
規則正しい寝息をたてて寝ている彼女はすごく可愛くてなんかふわふわしてる。
と｢かーわいっ。w｣
繋がれた手をゆらゆらと優しく揺らす。
｢ん〜…ん？｣
パチっとした大きな目が開いてその瞬間バッチリ目が合った。
と｢あ、おはよw｣
｢え？！私いつの間に…、え、あれ？！｣
一人で慌ててきょろきょろしたり立ち上がってもっかい座ったり。
と｢Aちゃん？w｣
｢ふぁいっ！｣
と｢体温計とってくれる？w｣
｢あ、はいっ！どーぞっ！｣
慌てて返事するからちょっと甘噛みしてるし、なにか頼まれて嬉しいのかめっちゃ笑顔で体温計を渡してくるし。
ほんと、一つ一つの言動だったり、行動だったりがすごく可愛い。
(ﾋﾟﾋﾟｯ)
と｢おー、37度1分だー｣
｢だいぶ下がったね！｣
めっちゃ笑って俺の方を見る彼女を抱きしめたくなって、ぎゅっとする。
｢と、としみつくん？どうしたの？｣
と｢好き。｣
｢好き？なにが？｣
鈍感さに久しぶりに驚いた。
どうやらこの子には遠回しなんて言葉は通用せんらしい。
と｢Aちゃんのことが好き、友達としてやなくて女の子として。｣
次はちゃんと伝わるように、目を見て言った。
ｰｰｰ
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作者名：葉。 x他1人
作成日時：2018年7月10日 18時
