６人の救世主。 (ページ33)

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第 32 話。ページ33

と「Aちゃんっ！？」

目を開けると、見慣れない白い天井。

「と、しみつくん…。」

と「よかった……ほんとによかった。
あ、ナースコール押さなきゃ。」

ここ病院か。

たしか私コンビニ行って、その帰りに…

あれ、なにがあったんだっけ？

虫「はい、としみつ温めてきたよ！
って、目覚めたの！？よかったぁ……
Aちゃん刺されてから2日間目覚めなかったんだよ。」

あ、そうだ。刺されたんだ、わたし

「2日も…」

と「さんきゅ」

虫くんから弁当箱を受け取ると私の手から手が離れた。

「ありがとう」

と「え？」

「手握っててくれて」

と「…バカ恥ずいこと言うなよ…w」

としみつくんはやや小さめの声でそういった後さっきの弁当箱をあけて食べ始めた。

「うまっ」と言いながらがっつく彼の姿に少し笑ってしまう

と、ここで1つ気づいてしまった。

「としみつくん、もしかして寝てない…？」

彼の目の下のくまがすごく濃いことに。

と「え、あ…。」

虫「としみつね、Aちゃんが目を覚まさなかった2日間ご飯もろくに食べずに寝てもいなかったんだよ。
しかも家にも帰らずずっとここにいたしね」

と「言うな、馬鹿っ…」

私のせい、じゃん…

「ごめっ、なさ…」

と「え？」

涙が溢れてくる

と「Aちゃんのせいじゃないげ」

虫「そうだよ、100%犯人が悪いよ」

怖い……。

ごめん、としみつくん、虫くん。
聞こえてはいるけど頭に入ってこないや…

あれ、私は何を怖がってるんだろ……？