６人の救世主。 (ページ4)

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第 3 話。ページ4

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と｢ごめん、慌てて家出たからちょっと散らかってんだけど…w｣

｢あ、いえ…、お邪魔します…！｣

人の家に上がるのは初めてだから少し緊張しながらそう言って玄関で立ち尽くす。

と｢あれ？上がらんの？｣

｢わ、私汚れてるから…。｣

いつから履いてないのか分からない右足の靴下は破けるくらいボロボロになってて素足も少し汚れていた。

散らかってると言われた彼の家は部屋着のような服がベットの上にサッと置かれてるだけでほかは綺麗に整頓されていた。

と｢あーそっか…着替え…、まず風呂だな、ちょっと待ってて｣

私の返事も聞かずに彼は家の中を走り回る。

慌ただしく動く彼を目で追っているとふと私の方へ駆け寄ってきた。

と｢俺の肩に腕回して｣

｢え、でも…｣

と｢いいから。｣

優しく言ってくれる彼の肩に腕を回すと私をヒョイっと持ち上げて抱きかかえられる。

顔と顔の距離が近くて変にドキドキしてしまう。

と｢とりあえずAちゃんの着れそうな服ここに置いてるから上がったらこれ着てね、風呂場のシャンプーとか自由に使ってくれて構わないから｣

｢あ、ありがとうございます｣

と｢タオルとかもここにあるから、自由に使って、じゃあ｣

そう言って脱衣所から出ていく。

そう言えば私まだあの人の名前を知らない…。

上がってから聞こう、そう思い纏っていた服を脱いでお風呂に入った。

(ガチャ)

と｢あ、服どう？ってやっぱでけぇか…w｣

｢あ、全然大丈夫です、貸していただいてありがとうございます…！｣

彼が私にと用意してくれた服はTシャツとステテコのような短パン。

一番小さい服だったんだけどな〜と彼は言いながらソファーへ腰掛けた。

と｢Aちゃんも座りなよっ。｣

｢あ、失礼します…。｣

彼の隣に座って目の前にあったのはおにぎりが2つ。

と｢お腹空いてるかなーって思って握ったんだけど食べれる？｣

何から何までしてくれる彼に申し訳なさが募った。

出会ってまだ数時間しか経ってない私にここまでしてくれる、私の両親とは似ても似つかないくらいいい人だ。

｢いただきますっ。｣

と｢おう、どーぞ。w｣

塩が少しきき過ぎてたけどまだ温かさが残っているおにぎりは凄く美味しかった。

ｰｰｰ