第 11 話 。 ページ12
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ｰｰ としみつside ｰｰ
Aちゃんと出会い一週間が経ち、彼女がいる生活が当たり前に変わり始めた頃。
ようやくてつやの家に住める環境が整ったので俺の家から必要最低限に置いてた服を持って二人でてつやの家へと向かった。
と｢もう二人でこうやって通わんくなるねw｣
｢そうだね、少し寂しい…w｣
出会った頃、全然笑わなかった彼女はよく笑う女の子になっていた。
俺はこの笑顔にどうも弱く、それと同時にいつも癒されていた。
と｢新しいベット、ほんとにあれで良かったんか？w｣
｢うんっ！としみつさんのベット凄く寝心地よかったから…！｣
最初は家具まで揃えてもらうのは申し訳ない。と言っていたAちゃんをみんなで説得し
ベット、洋服タンスだけならと折れてくれてそれでやっと揃え終えた。
彼女が自分の部屋にと選んだベットは俺の家にあるのとまんま同じやつ。
寝心地が良くてどうしても同じのがいい。と言われた時は少し優越感を感じたくらい嬉しかった。
と｢おはよーございまーす。｣
て｢お〜、来たな〜っ！｣
り｢おはよ、Aちゃん｣
｢おはようっ｣
虫｢その服もよく似合ってるね〜、買ってよかったー。w｣
｢虫くんいっつもそればっかだねw｣
軽く微笑む彼女はやっぱりそこら辺の女よりもずば抜けて可愛い。
虫が褒めるのも無理はなく、二人で出かけた時に買ってきた服はワンピースが多くてそのほとんどが虫チョイスらしい。
華奢な彼女に夏らしいワンピースはよく似合っていた。
でも彼女がお洒落を楽しむ反面、周りの奴らから痛い目で見られている彼女がいた。
片腕がないのは普通の人から見たら違和感があるからかもしれない。
俺は密かに考えていた、彼女に義手を買ってあげたいと。
と｢なぁ、話あるんだけど…。｣
て｢なんだ〜？｣
と「Aちゃん、義手あった方が生活しやすくないか？」
｢義手…？｣
彼女の表情が少し曇った。
義手の話、しないほうが良かったのかと思った時、りょうが素早く賛同してくれた。
り「たしかにね〜」
虫「そういえば腕どうしたの？」
彼女は4歳の頃事故にあい、不運にもその時に片腕を失ったことを話してくれた。
手術でお金がかかったことに苛立っていた親達からは義手なんて買う金なんてない。と言われ買ってもらえずにずっと過ごしていたことも教えてくれた。
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作者名：葉。 x他1人
作成日時：2018年7月10日 18時
