ペ チ ュ ニ ア の 花 。

え ぴ そ ー ど 31 ページ32

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ｰｰ りょうside ｰｰ



部屋を出た瞬間、後悔が俺を襲ってきた。


焦ることでもないって分かってた、Aがそう思ってくれるまで待とうと思ってた。



頭では分かっていても、結局俺も男なわけで、


体調が悪くて寝ている彼女を俺で満たしたい。なんて安直な考えが浮かんでついやってしまった。



り｢はぁ…。｣


ゆ｢どうしたの？｣


り｢いや、なんでもない…。｣


ゆ｢ふーん、変なのw｣



ため息が聞こえてしまって気にかけてくれたゆめまるに素っ気なく返してしまう。


俺はいつまで経っても、Aのことになるとほんとに余裕がなくなる。



『りょうに私の気持ちなんて分かんないよ…っ！』



その言葉が頭をループする。


俺って最低。


そんなことを考えてると肩をトントンとされ振り向くとゆめまるが心配そうに俺を見ていた。



ゆ｢なんかあったでしょ、Aのこと？｣



なんで分かっちゃうんだよ、むかつくなぁ。


まぁ俺が変に落ち込むなんてA関係しかないって思ったんだろう。



ゆ｢俺で良かったら話聞くよ？｣



俺が心の中でひどいこと思ってるのに目の前にいるこいつは優しすぎる。


その言葉に甘えるように簡単に話した。



り｢Aにひどいことしてさ…、何やってんだろうな〜って思っちゃってさ…w｣


ゆ｢ひどいことって？｣


り｢うーん…、理性が保てなかった…？w｣



勘づいたように｢あ〜…w｣と苦笑するゆめまる。


分かるよ、友達のこんな話聞きたくないよね、ましてやゆめまるはAとも仲がいいし


正直こんな話、聞くに耐えないだろう。


でもその後に｢ん〜…！｣と考え込んでるゆめまる。


俺よりきっとAの性格を把握してるからゆめまるなりに悩んでくれているんだと思う。


俺はただそんな彼を見ていることしか今は出来なくて、虚しいと感じているとゆめまるがふわっと笑って俺を見ていた。



り｢なに…？w｣


ゆ｢そんなに考え込まなくても大丈夫だよ？w｣



ゆめまるの言ってることが理解出来ずにずっと見ていると続けてこう言った。



ゆ｢多分だよ？多分だけど、今はAも体調が悪くてそれがストレスに感じただけで嫌だとは思ってないと思う。｣


ゆ｢だってあいつはりょうくんのことほんとに大好きだから！w｣



俺の肩に重みを感じるくらいの勢いで手を置いて満面の笑みでそう言ってくるゆめまる。



り｢なにそれ…w｣



そう言いながらも俺はその笑顔で少しだけ元気になれた。

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