君の歌に恋をする 4【歌い手】

ウタコイ１３４ そらるside ページ12

その言葉だけで、彼女の頭の中は繋がってしまった。

夏「…そう、かぁ。
遥さんが『そらる』、真冬くんが『まふまふ』、音湖ちゃんが『96猫』、そして…
あの、Aちゃんが『キラ』って、こと、か」

声が似てる、と薄々思っていたのかもしれない。
服装とかから、薄々思ってたのかもしれない。
それが今の言葉で、全部…全部、確信に変わってしまったと言うわけだ。

ま「だったら、なに？」

今まで黙っていたまふまふが、急に冷たく言い放った

そ「ちょっ、真冬…」

まふまふを止めようとすると、まふまふは黙っててよと言わんばかりに睨みつけてきた

ま「もう隠しても無駄でしょ、今更
歌詞太郎さんだって、天月くんだって、うらたんもさかたんも、みんなみんな耐えてたんだよ
なんでかわかってるでしょ。キラちゃんが好きだからだよ。
あの子を散々傷つけるようなこと好き勝手言ってたやつを、僕は許せない」

まふまふの冷静な怒りに触れ、彼女は涙をこぼした

それをみて、さすがにまふまふも言い過ぎだと気がついたのか口をつぐんだ

夏「…もういいですよ、べつに。
私、そらるさんに振り向いて欲しくて頑張って歌い続けてきました。
けど、その努力も、思いも、全部『キラ』に奪われちゃうんですね。
…さようなら」

それだけ言い残すと、パタパタと走り去っていった。

明らかにこれは、俺たち3人のせいだった。

そこへ

「…夏瀬さんは？」

キラが、帰ってきたのだった

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