君の歌に恋をする ２【歌い手】

番外編 後編＊クロクレストストーリー ページ7

そ「それで？なんで俺らのCD持ってそんなところにいるのかな？

買わないでって言わなかったっけ俺ら」

そらが手元のCDを見ながら満面の笑みで問いかけてきた

怖いです本当ごめんなさい

「だっ、だって、普通に欲しくて…

私元々そらまふのファンだから、CD買いたかったんだよ…」

約束を破ってしまった罪悪感で、だんだんと凹んできた

それに伴って声も弱々しくなってしまう

それを聞いて、そらもまふも困ったような顔をした

ま「キラちゃん、それ本当に嬉しい

…でも、あの、その…そんなつもりじゃなくて…」

まふがアワアワして身振り多めに何かを説明しようとした

すると、見かねたそらが代わりに説明してくれた

そ「…俺らさ、キラにCDあげるつもりだったんだよ

Twitterで買うって言ってたから…AとB両方」

それで予約の特典も合わせて私の分のCDを用意してくれたんだそうだ

ま「ごめんね、仲間はずれとかじゃなくて、ドッキリにしたかったんだ…」

明らかにシュンとするまふ

うぅぅ、これ私、完全に悪いことしちゃったな…

「ごめんね、2人とも

あの…そんなこと知らなくて、酷いことしちゃって」

頭を下げて謝る

嫌われた…かな？

沈黙が重いよ…

ま「わぁぁ、キラちゃんやめて‼泣かないでよぅ」

気づかないうちに涙が流れていたようだ

やばい、と思った瞬間

そらが私の顔を隠すように抱きしめてきた

そ「…酷いことなんてしてない

それに、キラが俺らのCD買おうとしてくれて…本当に嬉しいから」

低い声で落ち着かせるように言われて、少し安心した

するとまふも後ろから抱きしめてきて

ま「他の誰かにファンだって言われるより、キラちゃんに言われるのが一番嬉しいよ、僕

ありがとう」


その後、私はそらまふに見送られながらアニメイトを後にしシェアハウスに帰った

そしてふたりのサイン入りのCDを貰い、嬉しくて飛び跳ねて喜んで、そらまふはとっても照れちゃいましたとさ‼

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