君の歌に恋をする【歌い手】

ウタコイ２１ まふまふside ページ22

お昼の時間帯になり、店長からみんなを呼んできてと言われ、シェアハウスの中を猛ダッシュした

だって店長のご飯美味しいから、冷めたらもったいないじゃないか‼

ま「次、キラちゃんか…」

そらるさんはもう下に降りて行ったし…

…わぁぁ、やっぱ緊張する…

とりあえずノックをすると、はぁーい…と気の無い返事が返ってきた

扉の前でキラちゃんが出てくるのを待つけど、一向に出てくる気配がない

…どうしたんだろう

ま「…キラちゃん？」

もう1回呼びかけてみると、鍵が開く音がした

「ごめんね‼ちょっと課題やってたから…」

えへへ、と照れ笑いするキラちゃんはとっても可愛かった

あ、そうだ

ま「…あのさ、一緒に歌ってみたあげたいんだけど…だめ、かな？」

コラボの話を持ちかけてみた

昨日のうちに言おうと思ってたのに、忘れてたんだよね笑

キラちゃんは別にいいよーと言ってくれた

…なんだろうなぁ、この笑い方、既視感があるんだよな…

気のせいか‼

ま「よかった、じゃあまた話し合おうね‼」

そう言うとキラちゃんは、部屋に戻っていっ…

いや、だめだよ‼

ご飯だから呼びに来たのに‼

締まり切る寸前のドアを開けてキラちゃんの部屋の玄関みたいなスペースに入った

「新作投下‼みんな聴いてくれますよう…に、ってあれまふまふさん…」

キラちゃんは何やらパソコンを弄っていて、振り返ったところで僕を見つけたらしく青ざめた

ま「あの…ご飯って、伝え忘れたなぁって、思っ…て…」

その時、見るつもりではなかったんだけど…

パソコンの液晶に表示されていたものを見てしまった

動画投稿完了の通知と、その動画のタイトル…

【空の足枷】【サク】

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