4話 ページ5
その美しい瞳を見た瞬間、ドクンと心臓が波打つ。かかかかかかっこいい…推しに会うってこんな感じなのね………心なしか項もピリピリするけど……これが死ぬほど感動するってことなのか………
はっっっ。ダメよ松田A!いくら推しに生で会えちゃったとしても、関わるなんていけません!!
「す、すみませんでした…」
退却!退却なり!!!
文化部で鍛え上げられた足に鞭打って(大嘘)早足で退散。目線は下、顔を合わせない。モブの心得って本でも出版しようかしら。
「待ちたまえ」
手首に少しひんやりとした大きな手の感覚。瞬間ピリリと電流が体を走った。
な ん だ こ れ
「君のそれは…無自覚なのかい?」
それってなんやねん。そう思いながら再び眼に太宰さんの顔を映す。
なんだろう、この感覚。ぐるぐると渦巻く理解できない感情。
だんだんと周りに甘い匂いが漂い始め、今すぐにでも目の前にいる相手、太宰さんに抱きしめて欲しいと思ってしまう。濃厚なキスもしたいな。骨がきしむほど抱いてほしい。早く、私を求めて、そして
「君が、私の運命…?」
驚きからか目を大きく開く太宰さん。レアだなあ、ってそうじゃない。
ガクガクと膝が震えて、立っていられない。まさか太宰さんが私の運命の番なわけがない。そんな、ただでさえ希少なアルファとオメガなのに、運命とか言われても…
モブには無理っす。
はぁ、はぁ、と乱れる呼吸。自分でも判るほどに蒸気する頬。おかしいな、抑制剤はきちんと飲んだはずなのに。足りなかったのかな。
途切れる寸前の意識を奮い立たせ、バックを横目で漁る。あった、予備の抑制剤。プチリと器用にシートから破り、二錠口に含む。
「ねえねえ、君オメガでしょ?ヒートしてんの?助けてあげようか?」
「お互い気持ちよくなるしさ、いいじゃん?俺の家、すぐそこだからさ」
オメガの甘い匂いに誘われた2人組の男がいつのまにか私の背後にいた。
私の貞操やいかに!
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クリスタルパワー(プロフ) - 続きくださーい‼︎待ってます‼︎ (2022年6月9日 7時) (レス) id: 47ef91694a (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 続き待ってます!!!!! (2022年1月3日 12時) (レス) @page15 id: eeb0e1af4c (このIDを非表示/違反報告)
世成 - むり、、、好きです、好きすぎます、更新頑張ってください! (2021年7月29日 18時) (レス) id: fb31e5b43b (このIDを非表示/違反報告)
つめきわに - やばい、、、やばい、、、やばi(((だざさんかっこよ待って死ぬってうん。更新お願いします!!!(スライディング土下座) (2021年6月20日 20時) (レス) id: 8a122b7869 (このIDを非表示/違反報告)
リ - はぁ、、、ダメだよこれ、、、好きすぎる。もう好き。うん。はい。、、、更新頑張ってください! (2021年4月1日 5時) (レス) id: 60a485a3f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミメット | 作成日時:2019年2月5日 0時