#13 ページ13
you.
私たちが素能高校に入学してから1ヶ月たった。
未だに佐久間先輩が言っていた”噂の後輩ちゃん”というのが気になって仕方がない。
元々目立つのも噂されるのもあまり好きな方ではないし、なにより平和で楽しいはずの高校生活を送れない可能性が出てきているのが非常にまずい
「…よし！」
そこで私は佐久間先輩に聞きに行くことにした
その日の放課後、早足で図書室へ向かう
佐久間先輩…、いるかな
……ガラガラ
大きな音を立てるドアを開けると絵を描いてる佐久間先輩しかいなかった。相変わらず綺麗な顔をしていて真剣に絵を書く佐久間先輩から目が離せなくなりそう
いやいや、私は話を聞きに来たんだ
「お！Aちゃんやっほ〜！
今阿部ちゃんいないんだよね〜…。本返せないんだけど…」
「あの、こんにちは
今日は佐久間先輩に用があってきたんです」
「…えっ？そうなの？
あ！！美術部のこと？！なぁんだ！入ってくれるの？」
「い、いえ…。この間佐久間先輩が言っていた”噂の後輩ちゃん”っていうのが気になって…、
どうしても聞きたくて来ました！」
私がそう言うと佐久間先輩は黙り込んでしまった
しばらくして口を開き
「…Aちゃんは知らなくて大丈夫だよ！！ほら！他の子の話だからさ！ね？
あ、そういえばアニメ好き〜？
俺超大好きなんだけどさ〜…」
「え、佐久間先輩、話…逸らしてますか？？」
そういうとまた佐久間先輩は黙り込み、少ししてから話し始めた
「う〜ん…、だってちょっと言いづらい話だし、、
てか、Aちゃんも気まずいとかなんとか言ってたし！
ま、知らなくて大丈夫よん！」
言いづらい？気まずい？
全く何の話か分からない、、というかほんとに私の話？そんなこと言ったっけ…、あ！言った気がする
でもそれは翔太先輩のことだし、翔太先輩と私の間になにかあったっけ？？
もしかして、翔太先輩に初日からぶつかった挙句謝らずに逃げたから全校生徒の反感を買っているのかもしれない…
やばい、冷や汗が止まらない…
「Aちゃん…顔色悪いけど大丈夫、？」
「だ、大丈夫です…。
邪魔してすみません！ありがとうございました」
そんな佐久間先輩との気まずい時間が静かに流れていた図書室を逃げるように出た
「なぁんだ、美術部入ってくれたら俺にもチャンスあったのにな〜…
ま、なんとかなるか！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 512人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あむ(プロフ) - あたりんさん» えーありがとうございます(T T)めちゃくちゃ嬉しいです頑張ります> <！ (3月14日 19時) (
レス) @page15 id: 1d81deb5ac (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月14日 8時) (レス) @page14 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ | 作成日時：2024年3月12日 5時
