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raul.
こーじくんと宮舘先輩の料理につい夢中になってしまった。
「うわ！！このだし巻き玉子ふわっふわ！
んー！！こっちの酢の物もサイコーー！！！！」
「ほんまや！むちゃくちゃ美味いやん！
自分で作ったらこう上手くできひんねんけど…
てか、そんなロイヤルな雰囲気出しといて得意料理和食かいな！」
「ふふ、練習すれば、きっと向井くんも俺みたいに上手になれるよ。もちろん、フランス料理もね」
「ね！Aちゃんもこのだし巻き玉子食べてみな！……って…あれ？」
ふと隣を見るとAちゃんがいなくて、僕は焦って調理室を飛び出した。
自分でもなんでこんなに追いかけてしまうのか分からないけど、僕の心がAちゃんを1人にするな！追え！って叫んでるみたいなんだ
Aちゃんがいきそうな場所なら大体検討はつくし、その予想は見事に的中した。
古くて立て付けの悪いドアを開ければ、すぐそこにAちゃんが何やら困った表情で2人の先輩に愛想笑いをしていた。
何となく状況を察した僕は
「もー！！！Aちゃん！ここにいた！！
僕めっちゃ心配したんだよ！？宮舘先輩の料理食べてたらAちゃんいなくなってるし！！」
そう明るく振舞った
素直に僕の傍から勝手に離れないで、離れた挙句他の男の人と仲良さそうに喋らないで、なんて言えたら…
ダメダメ！Aちゃんは僕のことそんなふうに見てないし！それに僕はAちゃんとただの友達だし！！
佐久間先輩にまた来てね、なんて言われながら図書室を出た。
僕らは廊下を2人でとぼとぼ歩いていた
Aちゃん、阿部先輩が気になってるのかな、佐久間先輩のいる美術部に入りたいのかな。
……Aちゃんに先輩の噂話なんて、しなきゃ良かった。
「ラウ、私が心配で必死に探したんだ？？」
「え？！い、いや、そんなことないし！
3人で見学するって言ってたのにAちゃんがいなくなったから！ちょっと探してただけ…」
「そっか…
私はラウが迎えに来るって何となくわかってたよ？」
はにかみながらそんなことを言う君は夕陽に照らされているせいかいつもの数倍眩しくて
そんなこと言われたら、少しだけ。ほんの少しだけ
君の気持ちを期待してしまう僕がいる。
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あむ(プロフ) - あたりんさん» えーありがとうございます(T T)めちゃくちゃ嬉しいです頑張ります> <！ (3月14日 19時) (
レス) @page15 id: 1d81deb5ac (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月14日 8時) (レス) @page14 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ | 作成日時：2024年3月12日 5時
