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切原「お、不二弟ー!
今日、
帰りに飯食うんだけどお前も行こうぜ!」
『いや、
用事があるから大丈夫』
切原「お前、
ハンバーグとか食ったことなさそーだよな。
俺が奢ってやるし、な!」
『いや。
用事が』
「そう言うのはやめんしゃい。
勉強以外にすることなんてないじゃろ」
『………』
切原「仁王先輩?
知り合いなんスか、コイツと。
…つか、なんで此処に…」
仁王「あの"不二周介"の弟と聞いたら
放っておく訳には行かんぜよ」
『……仁王さん、
俺を怒らせたいんですか?』
仁王「まさか。
おまんを悲しませても怒らせても
返ってくるのは不二周介のやり返しだけぜよ」
その時。
三人しかいない教室の扉を
誰かが開けた。
「仁王くん、切原くん。
テニス部の練習がもう始まっていますよ」
仁王「柳生か。
真田には"イリュージョンの練習"と
言っておくぜよ」
…柳生……
柳生…………あ、テニス部の。
柳生「おや、
あなたは………。
仁王くん、
彼に迷惑を掛けるのはおやめなさい」
仁王「なんじゃ。
勝負とは非情なものだ、
と言っていた紳士は何処かの」
柳生「彼はテニスに何も関係ないでしょう。
そもそも、
彼は不二くんではない。
イリュージョンの練習なら、
本人に会いに行った方が良い」
『………………』
柳生「とにかく。
早く練習に行きますよ」
『あの、柳生さん』
柳生「はい?」
『良いんです、
これ以上言っても俺が惨めになるだけなので。
………競いたいのが兄貴だけなら、
俺にもう関わらないで貰えませんか。
仁王さん。
…切原』
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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時