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不二「…あ、
そうだ。
これからって空いてる?
久々に会ったから、
話したいことが沢山あるんだ」
『いや、
友達に勉強教える約束があって』
不二「……そっか。
Aがそれで良いなら良いけど、
体を壊さないように注意してね」
『……。
わかってるよ』
兄貴がテニスをやめたら
きっと
俺は勉強もやめる
兄貴が天才じゃなくなったら
きっと
俺も天才である事をやめる
……俺が勉強をやめても
兄貴はテニスをやめる事はない。
俺が天才じゃなくなっても
兄貴はきっと何も変わらない。
兄貴。
そこまで勝利に執着していたの?
ごめん
ごめんね
裕太
不二「…あ、
ところで友達ってどんな子?」
『あー…、いや』
不二「さっき、
立海大のテニス部に会ったけど……
まさか」
『…そんな訳ないじゃん。
俺がテニスを辞めたこと、
もう近づかないこと…知ってるでしょ』
不二「……そっか。
何かあったら言ってね、
敬語で黒髪の癖っ毛の聖ルドルフ生徒が
近づいてきたら、絶対に近づかないこと」
やけに具体的。
聖ルドルフって裕太の学校だよな。
__________
切原「やっと終わった〜……
付き合ってくれてマジ感謝!!
国語なら教えられるぜ?」
『"色々ありがとう"
英語で?』
切原「え、え〜っと……
せんきゅー…?」
『すごい。
ありがとうはわかるんだ』
__________
(thank you for everything)
間違っていたらそれなりに恥ずかしい
__________
翌日
名前を書き忘れて
0点になっていた切原を見かけたような気がして
こっそりと頭の中で
"akaya"の初めにBを足しておいた。
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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時