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『あ、兄貴。
立海に勝ったら
一緒に遊園地行こうよ』
___
誰かに見られている気がした。
『…………?』
帰り道もたまに
授業中もたまに
廊下を歩いている時なんていつも
何か恨みを買ったかな
と考えても何も思い付かない
『………見てるなら出てくれば』
「………」
電柱の陰から出て来た
その姿は
『何か用なら
はっきりと言ってください』
「ほう。
随分と落ち着いているのう」
…多分
十中八九
絶対
恐らく
テニス部の人だ。
「なに、
ちと"不二周介"のデータ……が欲しくての。
弟であるお前さんでも
良いかと思ったナリ」
『結構雑なんですね、テニス部。
直接言ってくれたら好きなだけあげたのに』
「本当の事を言ってくれるほど、
おまんは甘くない事はわかっとるぜよ。
と言うわけで
俺には気にせず
いつも通りの生活を送りんしゃい」
『………』
うん。
落ち着かないな。
そもそも
そこに居ることを知っている事を言わなければ
そこまでお互いを意識せずにいれたのかも知れない
そんな事言ってもどうにもならないけどさ
『連想ゲームしましょう』
気まずさのあまり
気がついたらそんなことを口走っていた。
『テニス』
「立海」
『真田弦一郎』
「副部長」
『…………氷帝』
「跡部景吾」
『氷帝コール』
「勝つのは」
『不二周介』
「………」
『何だ、
やめちゃうんだ』
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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時