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帰り道
言い合っているような声が聞こえた。
そっちの道から帰るから
と言う理由で仲裁に入ることに決めた。
『(…あの制服……)』
ーーー
「青学の皆さんじゃないッスか。
敵情視察なら、
もっとやりやすい方法があったんじゃねーの？」
『何してるの？
切原』
……ああ、
やっぱり兄貴の中学校の制服だ。
切原「あ。
もしかしても目的はこの"不二さんの弟"？
アンタらも暇だね」
『切原。
キミも喧嘩売る暇あるなら
勉強かテニスをした方がいいよ』
切原「なんだよ、
やっぱ兄貴の学校の肩持つのかよ」
『……俺の目には、
キミが喧嘩を売っているように
見えただけだけど？』
切原「はいはい。
もうそれでいいや。
じゃあね、
青学のレギュラーさんら」
ひらひらと手を振って歩いて行った後で
ようやく青学の方に目を向けた。
『失礼しました。
元から素行の悪い奴だなとは思っていたけど、
ただ強いか弱いかの判断が
ついていないだけなんです』
「…いや…構わないが。
キミが不二の…"不二周助くん"の弟くんかな」
『はい。
青春学園ですよね、
その制服。
兄がいつもお世話になっております』
「あの、
最近不二と電話したりした？」
『はい、
しましたけど…兄さんに何かありましたか』
「い、いや、
えっと……」
言いにくそうにしている彼ら
ああ
もしかしてこの前に
「テニスをしていなかった兄さんが好きだった」
って言ったからかな。
それで
何かあったとか。
『テニスに力が入っていない、
とか？』
「あっ、そー！
そうなんだよ、
最近 不二の様子がおかしくて…。
えーっと、だから。
不二って、控えめに言ってもブラコンじゃん…？」
『ええ、そうですね』
「……何か、
言ったのかなーって……
あっ、君が悪い訳じゃなくて！
ただ気になっただけだからね！」
『……ほら。
兄さんって天才じゃないですか』
「う、うん」
『俺は、
その弟だ。
って言っただけです』
「それじゃ」と手を振り
さっさと家へと歩いて行った。
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作者名：y | 作成日時：2023年11月28日 18時
