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スパイス系の店で悩み事をしている影が一つ

そして
そんな彼を見てまた近づいていく影も一つ





仁王「奇遇じゃのう。
こんな所で何しとるんじゃ?」



『…げ。
別に何でも良いじゃないですか』






ただいまの季節


不二周助の誕生日
冬(春?)



近づいて来た先輩に
彼は明らかに嫌そうな顔をした




仁王「…スパイス……ほう。
おまんも辛党派か」



『いえ、
俺はどれかと言うと苦いものが好きです』




しかし

兄が"辛いもの好き"という理由で
スパイス専門店に来るとは

少し価値観がずれているのだな、
と仁王雅治でも思った。





仁王「……」




『……仁王先輩って……
兄さんの事何か知ってます?』




仁王「知らんと言えば嘘になる、が。

……そんな嫌そうに聞かれたら
俺でも傷つくぜよ」




『まあ、
俺よりも兄さんを理解してるはずないか』




仁王「兄弟じゃからのう」




『そうだ、
兄さんって実は酸っぱいものが苦手らしいんです。

…テニスで負けた時の腹いせに悪戯してみれば?』




仁王「ほう、良い事を聞いたぜよ。
…負けるつもりはさらさらないがの」




『小さい頃、

「プレゼントだよ」ってレモンのゼリーを渡したら

"酸っぱいもの…でも、
これはAがくれたものだ…!"

みたいな葛藤が
目に見えてあったので面白かったです』




仁王「性格悪いなお前さん」




『まさか。
兄さんゆずりです』




仁王「納得」






不二周助に勝つ方法

全国大会の決勝も近づき
仁王雅治はたまにそんな事も考えていた



強さの底を見せない彼

何を考えているかも分からず、
どんな事でも逃げられてしまうけれど。




こんなにも身近に
不二周助の"弱点"があるのなら

いっそ________


……なんて。





仁王「そろそろ行くぜよ、

もうかれこれおまんは
3時間商品を見ていたからの」




『ああ、

…数えてたの?』





ーーーーー





『…あ、裕太からだ』




メールが届いた





『"この前、

兄貴とAで遊園地行く予定だったけど
行けなかったから今度何処か行かないか?"




…裕太……。


テストは一週間後だ



………。





『"絶対行く"。…送信っと』





ーーーー


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http://uranai.nosv.org/u.php/novel/kitagawa0175/


※短編集
※主人公不在
※薔薇

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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時

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