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今日もよく頑張ってるなぁ
なんて考えながら、
学校の図書室からテニス部の練習を眺める。
……切原。
朝、
機嫌が悪かったのは
兄貴に試合で負けたからなんだね。
そんな事を考えていれば、
既にかなり遅い時間だと言うことに気がついた。
荷物をまとめ、
図書室から出て行った。
__________
グラウンド
日が落ちてもなお、
テニス部は練習をしていた。
切原「くそっ…!」
機嫌が悪い
調子も悪い
心なしか体調も良くない気がする
青学の不二に負けた日から
なんだか"もう勝てない"と自分自身が
思い込んでいるようだった
「おいおい切原、
大丈夫かー?」
「お前、
青学の不二に負けてから調子悪いぜ?」
「モチベーションとか、
気にするタイプでもねーくせによ」
切原「…雑魚は黙ってろよ」
焦り
それが彼を追い詰めている理由の一つ
悪意はないであろう、
ちょっかいをかけてきた者の胸ぐらを掴んでは
手が出そうになったその時
切原「……あ」
視界の隅で、
この前負けた選手の"弟"が見えた気がした
心なしか
此方を見つめている
……途端に消えた焦りは、
彼に冷静さを取り戻した。
切原「……すんません…」
幸村「…赤也。
不二に負けて焦っているのはわかるけど、
次やったら五感奪うよ」
切原「ひいっ!」
微笑んでいた
部長は微笑んでいた
はずなのに
めっちゃ怖かった、
と後から語った切原でしたとさ。
『(なんだ…?
いざこざか)』
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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時