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覚悟はしていた


でも
いざ見つけてしまうと


どっちを庇えば良いのか分からなくなる。


と考えていれば

接触することなく
そいつは俺たちの行動を観察していた。




……そりゃそーだよな。


今見かけたの、
仁王さんと柳さんだもん。



と言うか

立海で喧嘩をふっかけてくるのは
切原くらいな気がしてきた。






不二「A?

さっきから周りを見てるけど、
どうかしたの?」


『いや……。

人が、
多いなーって』


不二「人が少なかったら、
僕に何かしてた?」


『うーん………
うーん…………

多分
何もしないと思う』


不二「今、
考えていたことを言っても良かったのに」


『いや。
本当の本当に何も考えてなかったよ。

そもそも
兄貴と二人っきりで出かけること自体がちょっと』


不二「そっか………」


『裕太がいればもっと嬉しかった』


不二「うん。僕もそう思う」






………兄貴って本当にブラコンだな。






不二「あ、じゃあどうして

"立海に勝ったら一緒に遊園地行こう"って
言ったの?」



『ああ、兄さんに直接話したい事があったのと…
ちょっとした立海に対する嫌がらせ。

兄さんを本気にすれば、
立海でも活躍するかなって考えてた』



不二「へぇ。

上手く利用されちゃったな」



『うん。

…兄さんが本気になれば負けないのも、

兄さんが俺の頼み一つで本気になるのは
わかってたし』




ね、
と笑った。


意外にも
それから立海が兄貴と鉢合わせすることはなかった

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作者名:y | 作成日時:2023年11月28日 18時

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