第119話 本音 ページ19
業side
黙々と手紙を読む彼女の目は涙で溢れてる
手紙から写真をだし、その写真を見てまた泣く
誰が写っていて、何がAを苦しめているのか知りたい
でも、Aは口を閉ざしたまま教えてはくれない
(トン…トン。Aに近ずく
俺がAに出来ることなんて無い
嫌われてるとしても…これ以上泣く姿を見たくない
「A…」
ギュッ
Aは服の袖を握って離さない
これは俺を求めてるの…?
Aがどうしたいのか、わからない。
俺にどうして欲しい?
Aが望むならなんでもする。
もう一度俺の腕の中に戻ってきてくれるなら
『ゔぅ…、、ごめん…ヒック……なさい…』
足元がフラフラして倒れそうになってる
彼女を支えた
支えている体はとても小さい
一緒に暮らしていたあの頃とは変わってる
「なんで泣いてるの…」
『…ごめん……ごめん…なさい』
「一旦落ち着いて…
後で話してくれたらいいから」
『うん……』
彼女が落ち着くまで俺は背中を摩ってあげた
俺の腕の中で泣く彼女は、今までとは少し違う
一線を置いていた彼女ではなく、ありのままの彼女だ
『嫌いに……なったでしょ…グスン』
嫌いになんてなれない
別れを告げられたとしても、まだ愛おしい
「俺の気持ちは…ずっと変わらないよ……」
Aの震えは少し治まった
そしてゆっくりと口を開いた
『本当は、業と別れたくなかった
でも私といると業は傷つく……心も…体も……
だから…離れたの。これが一番良いと思ったから』
「Aがそばに居ないことが一番辛い」
強く抱きしめた
またどこかに行ってしまいそう
もう何があっても離さない
『本当は皆と…業と……一緒に居たい
まだ死にたくない……
でも、もう後戻りは出来ないの…
もう死ぬのを待つしか』
殺「私を信じてください。
Aさんを死なせなんてしません。」
『信じてる……でもまた暴走したら…
皆を…傷つけるかもしれない
私はそれが怖いの……もう誰も失いたくない』
殺「皆さんは私が守ります。
決して失わせなんてしませんよ…この命にかけて」
殺せんせーは優しく微笑みAの頭を撫でた
*
受験シーズンだけど更新は忘れずにやりますよ〜!
志望校は少し余裕があるので〜安心してください!
58人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫 | 作成日時:2019年1月7日 22時