第115話 さよなら ページ15
『憎む……?』
殺「はい…私はその子に顔向けできないようなことをしました。」
『殺せんせー、その子は愛する人を失ったあの日から、全てを捨て MurderDoll(殺人人形)になったの。だからね、あの頃のその子はもう居ないんだ…死んじゃったんだよ……』
視界がぼやけてる…
あぁ、皆とさよならすることが悲しいんだ……
殺「MurderDollになっていようが関係ありません!
私が追い求めているのは……」
『あーあ、もっと…早く皆に会えてたらな……。そしたら殺せんせーにも本当のことを言えたのに…』
下向いたら涙が出そうだから上しか向けないよ…
もっと皆と居たかったな
業ともっと過ごしたかった
殺せんせーのこともっと知りたかった
でも、今後悔したって遅い
もうわたしの命は燃え尽きる
触手を手にしたものは、大きな負担により皆短命になってしまう
私が手にしたものは大きすぎた
だから取り外すことも、消すことも不可能
殺せんせーが私を助けれる確率は0では無い
でも触手が暴走すればE組の皆は死を免れない
だから私が1人で死ぬ。
それが1番良い方法
『これが最後。みんな……さよなら…(ニコッ)』
先生の横を通りすぎた
殺せんせーは止めなかった
むしろ隕石のように固まってた
私は教室のドアの所で立ち止まった
最後に殺せんせーの重荷を軽くしてあげたい
それは私が最後にできることだから
『ねぇ、殺せんせー。私嬉しかった…。
殺せんせーが私のこと覚えていてくれて。
だから……ありがとう』
この言葉ですこしは軽く出来たかな?
助けたいって言ってたけど、私は殺せんせーや皆に出会ってずっと救われてた
私はずっと『命なんてなくていい』と思ってた
でも、いざ旅立つってなったら悲しいもんだな…
学校の門を出た
○○「ねぇ…」
後ろから聞きなれた声がした
『カレン…なんでここに居るの?』
カレン「今日から私の家に泊まらない?」
『遠慮しとく…』
カレン「今晩だけだから…お願い」
彼女の目は今にも泣きだしそうだった
そっか…
私のこと知ってたもんね
触手のことも、もうすぐ死ぬことも
『わかった……』
カレン「家帰ろう…」
カレンが私の腕に手をからませた
『懐かしい。よくこうしたね…』
カレン「そうね」
カレンと出会った時は私もまだ小さかったな…
今日はたくさん思い出を話そう
悲しいこと、楽しいこと…
カレンと私の思い出を…
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作者名:紫 | 作成日時:2019年1月7日 22時