長くて幸せな、夢【HiGH＆LOW】 (ページ33)

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情報屋と男ページ33

固いタイピングの音が部屋に響き渡る。

ある画面では、ピピピピ、と、音を鳴らしながら、ある紋章を示す

またある画面には、英数字の羅列

またある画面には行き交う人々

数本のペットボトルと空のワインボトルが2本

｢ん〜……ふぁ、おはよ｣

寝室から、上半身ハダカで出てきた男に、Aはちらりと視線を向けて、それから時計を見た

｢…………ああ、もうこんな時間です？｣

ぐいっと伸びをすると、Aは数枚の紙をプリントアウトすると、男はソファーに掛かっているTシャツを着る

備え付けの電話の受話器を上げる

｢俺ミックスサンドとー珈琲｣

メニューに目を通しながらそういう男に軽く頷いて、Aは受話器越しの女性にミックスサンドとフルーツサンド、ホットコーヒーを２つ注文すると受話器を置いた

｢星堂ちゃん、朝からキツくねーの？｣

｢……まぁ、寝てませんから｣

Ａ４サイズの封筒にプリントした書類を入れ、男に差し出す

｢あー、そっか。くそーあったまいてぇ〜｣

その封筒を受け取った男はソファーに腰を下ろし、頭を抑えた

｢一人で2本も開けるからですよ｣

｢あーまさか星堂ちゃんがまだ未成年だとは〜｣

ヘラヘラっと笑う男に、Aは軽く息を吐き出してから、男の向かいに腰を下ろした

｢…………で、ここまでしたんです。全部話していただけますよね？｣

｢ああ、もちろん。足洗わせてもらって戸籍まで作ってもらっちゃって。いやぁ悪いね｣

にこっと人の良さそうな笑みを浮かべた男に対し、Aは疲れた様子で息を吐き出した

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