情報屋と協力 ページ30
おかしい。
バイクをフルスピードで走らせながらAが到着したのは、病院だった
「星堂!」
「A……」
暗い顔をする山王連合会のメンバーに、Aは一瞬怯みながらも、近くまで歩み寄った
「……ノボルさんは、」
『はい、星堂ですが』
『!おい、繋がったぞ!俺だ、ヤマト!』
『はぁ……どうかされました?』
『っ、ノボルが、とにかくすぐ来てくれ!場所は────』
誰からこの番号を聞いたんだとか、なんで私が行かなきゃならないんだとか、そんな事は一切どうでもよかった。
たぶん。
ノボルに何らかの危害が加わったのだとはわかる
それに絡んでいるのが九龍グループだと言うのも、予想がついた
なら、山王連合会が私に望むのは────
「黒塗りの車に跳ねられて、」
「達也さん時と全く同じだった」
「…………。」
規則的な電子音と共に眠るノボルの傍らには、開封された形跡のない封筒。
Aはそれを手に取ると封を破り、中身を取り出した
中身は、予想通り、Aの渡した書類だった。
「いくらヤクザと言えども、入って間もないペーペーに拳銃持たせるなんて、馬鹿げてる」
決して安いものでもないし、さらに言えば、使い慣れていなければアシがついてしまう
「は……でもノボルは、」
「誰かがノボルさんに渡した可能性があります。例えばそう────こんな音声をノボルさんに聞かせて」
携帯から流れてきたのはヤマトやコブラにとって既視感のあるものだった
それは昨日、あの地下駐車場で聞いたもの。
途中で停止させると、Aは規則的な形を見せる心電図に視線を向けた
「君はもうすぐ切り離される。だから最後に1発大逆転でも狙ってみないか、なんて」
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郁(プロフ) - 更新待ってます (2017年8月12日 22時) (レス) id: 920d179fc4 (このIDを非表示/違反報告)
希美 - 続き見たいよー (2017年8月6日 15時) (レス) id: 229e64c922 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き見たいです (2017年7月26日 1時) (レス) id: 0957f842ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翼 x他1人 | 作成日時:2017年5月29日 12時