情報屋≠カエルのマスク ページ29
「皆さんこーんにーちはー」
凄然とした地下駐車場の中に、そんなダミ声が響いた。
赤い法被、白いバイク、青いバンダナ、エトセトラエトセトラ……。
そんな全ての視線が、一人の人間に。
いや、カエルのマスクを被ったライダースコートに向けられた
「楽しい楽しい喧嘩の最中に、ごめんねぇ」
けらけらと笑い声を挟みながら、カエルのマスクは右手を高く掲げた
その手に握られているのは、一つのボイスレコーダー。
そして何も言わず、カエルのマスクはピッとボイスレコーダーの再生ボタンを押した
『────とっととガキ共纏めてこいやァ!!』
『達磨の日向を外に出しちまえば────』
『二階堂!』
『会長────』
『駒は、補充すればいい』
そこから溢れ出るのは、ありとあらゆる"情報"
「さぁ、ケリつけちゃいなよ、ノボルクン」
カエルのマスクがそういった瞬間。
耳をつんざく、発砲音が鳴り響いた────。
『スピード出世おめでとうございます。これは私からのささやかなプレゼントです────』
そう言ってノボルが受け取ったのは、
一丁の拳銃
『もう取り返しがつかなくなったと思えばこれを使うといいよ』
『君を救ってくれる、唯一の道だ』
『大丈夫。大丈夫。1回だけだし、脅しに使うだけなんだから』
『これはきみの友だちを救う』
『たった一つの手段だよ?』
「今日からSWORDは家村会が仕切る!!
ちょうどいい。
お前ら全員うちの傘下に入れ!!」
ゾクリ、背すじを走ったオカンに、Aは青い空を見上げた
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郁(プロフ) - 更新待ってます (2017年8月12日 22時) (レス) id: 920d179fc4 (このIDを非表示/違反報告)
希美 - 続き見たいよー (2017年8月6日 15時) (レス) id: 229e64c922 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き見たいです (2017年7月26日 1時) (レス) id: 0957f842ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翼 x他1人 | 作成日時:2017年5月29日 12時