長くて幸せな、夢【HiGH＆LOW】 (ページ17)

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情報屋と事件ページ17

きゅっ、とシャワーを止め、髪を絞り下着を着け、首にタオルを掛けたままシャワールームを出た。

途端に眉間にシワを寄せ、来客用のソファーに腰掛ける男を見た

｢……何してるんですか？｣

｢……お前こそ、その格好はなんだ｣

男────劉もまた、Aと同じ様に顔を歪めた

｢急に来る方が悪いんですよ。アポくらいとってください｣

言いながら、几帳面に畳まれたジーンズとTシャツを着、濡れた髪を一つに纏めるとキャスター付きの椅子へと腰を下ろした

｢で、何の御用ですか？｣

口元を笑の形に歪めながら、Aは劉の言葉を待った

｢合わせたい男がいる｣

その言葉に、Aは心の中で小さくガッツポーズを取った。

合わせたい男。

若しかすると、本当の、雇い主かもしれない

｢合わせたい男？……そう言われましてもねぇ｣

｢勘違いするな。その男が、お前の求める"情報"だ｣

ピクリ、

Aの肩が跳ねる。

｢私の求める、情報、｣

劉の視線がAに向けられる。
ごくりと唾を飲み込み、Aは真剣な眼差しで劉を見た

｢明日、午後11時。場所は────｣

劉の口から紡がれる幾つかの情報をしっかりと記憶に刻み込み、固く、拳を握りしめた

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