長くて幸せな、夢【HiGH＆LOW】 (ページ16)

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情報屋、再始動ページ16

薄暗い部屋で目を覚まし、Aは手早く寝癖を整えると、何やら騒がしい声へ向かって部屋の扉を開けた

｢！Aさん、……起きられましたか｣

複雑そうな表情のKOOを一瞥してから、Aはその後のスクリーンに映し出されているデータに素早く目を走らせた。

寝起きのぼんやりした頭が冴え渡っていくのを感じながら、AはKOOに差し出された飲み物を受け取った

｢調子はどうだ｣

｢お蔭さまですっかり元気です｣

にこりと微笑んで、Rockyの座るソファーに、人一人分の間を開けて座る

｢そうか｣

｢で、これは？｣

｢……心当たりがあるか？｣

｢はい、とっても｣

ストローに口をつけ、もう1度、一からゆっくりと最後までモニターを見る

｢……うん、やっぱり、｣

そう呟いたAの目の前に、随分膨らんだ白い封筒が投げ出された

その封筒を手に取り、中身を確認すると、肩を竦めてそれをテーブルに戻すと、改めてモニターを見上げた

そして、ポケットから黒い小袋を取り出し、テーブルに投げ落とした

白いテーブルに、黒い袋はよく映える。

｢！……これは、｣

目を見開くKOOに、Aは苦笑いを浮かべる

｢見たことあります？
……レッドラン。最近はソレ売りさばいてる奴を探ってて。その矢先に抗争の火種が燻り出して────｣
｢コイツを持ち出したヤツは｣

Rockyが唸るように言う。

Aは一旦口を止めて、ちらりと横目でRockyを見やった

薄暗い店内では、小さな表情の変化までは読み取れはしなかったが、それでもAは、何かを感じ取ったように、ふっと笑う

｢……持ち出したのは、……RUDEBOYSの、シオン｣

ガシャン。

手錠の擦れる音と共に、Rockyが深い息を吐いた

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