Give Me【HS】 (ページ16)

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「あー、⋯ホソクは？」

「ホビヒョン？いつも通りでした！けど、⋯」

「けど？」

「うーん、なんか変？な感じでした！」

やっぱり変なんだ。

なにがどう変なのか私には分からないんだけど、あげなかったことが原因だとしたらどうしよう⋯

いや、私だって何でもあげられるわけではないんだしそれはしょうがないというか⋯

ひとり百面相をしている私を、テヒョンさんは不思議そうに見ている。

「ホビヒョン呼びましょうか？」

「いや、私別の仕事あるから⋯」

「あっ、ホビヒョーン！」

私が制する前に思いっきりホソクを呼んだテヒョンさん。

ひぃっ、やめてー！

サボりと思われるのも嫌だけど、ホソクの様子を見に来たというのも恥ずかしい。

「あー、ホビヒョンはこれから撮影みたいです」

よかったと私が安堵したのに対して、残念ですと彼の表情は落ち込んだ。

「Aヌナはほんとにホビヒョンのことが好きですよね」

「⋯ん？好き⋯？」

「付き合ってるんですか？」

「まさか！それはない、断じてないです！」

首をぶんぶんと横に振って精一杯に否定する。

あらぬ勘違いをしているテヒョンさんは、納得していない顔で私の目を見た。

その澄んだ綺麗な目は私ですら知らない私を見透かしているようで。

「わ、私もう行かなきゃ！」

仕事を言い訳にその目から逃れた。

好き？私が？ホソクのことを？

⋯いや、ないない。

ひとりでブツブツと呟きながら廊下を歩く私は、きっと不審者に違いなかっただろう。