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今日は仕事が早く終わり、珍しくタクシーに乗って、ぼーっと窓の外を眺めている。
まだ少し明るい外の景色を見ていたら、
見覚えのあるお店が見えた。
目「運転手さん、すみません。止まってもらえませんか」
運転手「はい、ちょっと待ってくださいね。」
そう言われて、少し行った所の路肩でお金を払い、
下ろしてもらった。
さっき、車の中から見えたお店までは
そう遠くなかったようですぐに到着した。
やっぱりここだ。
康二君たちとご飯を食べたお店。
あの時は夜で暗かったし
室さんたちについて行っただけだったから
お店の名前すら気にしていなかった。
よしっ、と意気込み
ガラガラッとお店のドアを開けると、
「いらっしゃい！」と大将の声が響く。
お客さんはピークよりもまだ少し早いので、
前に来た時ほどガヤガヤしていない。
康二くんたちと座ったテーブルの近くの、
カウンター席に腰を下ろして、
ふーっとひと息つく。
お酒とちょっとした料理をいくつか頼んだが
料理は変わらず美味しくて、
お酒も久しぶりだから、気持ち良く酔ってきた。
時々話しかけてくれるお店の大将は、
俺のことを イケメンの兄ちゃん と呼んで、
よく笑う人だった
前回は康二くんばかり見ていたから
気がつかなかった。
そうだ。
ここで康二君が好きだ、って気づいたんだ。
康二君たちのおかげで
こんなに居心地のいいお店を知ることが出来た。
そう思うと、また一歩近づけたような気がした。
もうそろそろ帰ろうかなと思っていたとき、
大将が少し長めのTシャツの袖を
くいっと肩のあたりまで捲り上げた。
そのとき、ちらっと肘の上あたりに
オレンジの絆創膏が見えた。
目「それっ、ばんそうこう...」
一瞬しか見えなかったけど、
俺が初めて康二くんに会った時の、
あの絆創膏に似てる。
大将「あ、これか？変わったばんそうこうだよな」
そう言って見せてくれた絆創膏は
やっぱりそっくりで。
詳しく聞きたかったが、
大将は、他のお客さんに呼ばれて行ってしまった。
俺の中ではあのオレンジの絆創膏といえば康二君、
という方程式になっているけど
オレンジ色の絆創膏なんて探せばあるかもしれない
やめよう、難しいことを考えるのは。
今はただ
康二君に会いたい。
また俺は
既読の付いていないメッセージを確認して、
閉じた。
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ソナ（永）(プロフ) - とっぽぎ。さん» 温かいコメントありがとうございます！是非また、とっぽぎ。さんに気に入っていただけるようなお話を考えたいと思います。よろしくお願いします！ (2019年8月8日 10時) (
レス) id: 2679949e98 (このIDを非表示/違反報告)
とっぽぎ。 - はじめまして 。この作品 、個人的にめちゃくちゃすきです 。めめが上手く気持ちを表現できなくてそれを勘違いするこうちゃん 。すごく惹き込まれました 。よければ続編かめめこじで新作お願いしたいです 。素敵な作品ありがとうございました！ (2019年8月8日 8時) (レス) id: d0e9db72c4 (このIDを非表示/違反報告)
ソナ（永）(プロフ) - まほままさん» 読んで頂き、ありがとうございます。確かに、意識はしていませんでしたが、すれ違いだらけのお話でした。続編を作った場合、またすれ違いになる可能性が高いです。それでもよろしければ、読んで頂けると嬉しいです！ (2019年8月8日 1時) (レス) id: 2679949e98 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - はじめまして。いつもドキドキワクワクしながら毎日楽しみに読ませていただきました。すれ違いというのは一種のスパイスですね、ハマってしまいました。…まだ欲を言わせていただけるのなら、続編を読みたいです。上手く行った先にあるものを見てみたいです。 (2019年8月8日 0時) (レス) id: 7707bec53f (このIDを非表示/違反報告)
ソナ（永）(プロフ) - 真白さん» 素敵なコメントをありがとうございます。とても嬉しいです。続編に関しては、まだ決定ではないですが、今後もまた真白さんに読んでいただけるよう、頑張ります。 (2019年8月7日 23時) (レス) id: 2679949e98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永 | 作成日時：2019年8月2日 1時
