検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:351 hit

片思いなんだって ページ7

遥side

奏と小突きあいをしてると唐突にそれを見ていた松川が言った。

「お前らってなんか不思議だよな。」

「?何が?」

奏がそう聞き返すと、

「いや、なんかさ、お前らみんな趣味も性格も違うのになんで一緒にいるのかなーって。」

「確かにそうですね…先輩たち全然違うのに。」

「あ、それ俺も思ってたっす!」

と国見に金田一も続く。


なんで…かあ。

考えたこともない質問に頭をひねらせていると、

「えーじゃあさ、趣味とか性格おんなじじゃなきゃ一緒にいちゃだめなの?」

マジで分からん、といったような奏が言う。

「いや、そういうわけじゃないけど…」

と松川が口を濁すと、郁里が、

「距離感が似てるからじゃない?他人との距離感の取り方が似てるとさ、変に近づいたりがないでしょ?それが心地いいからじゃない?」


…確かに、この三人でいて自分が不快になるような質問や、隠したいことへの質問もなかった気がする。

「ああ、そんな感じするよね、奏たち見てると。」

「そうえば、お前ら喧嘩してるとこ見たことないもんな」

痴話喧嘩はしょっちゅうみたいだけど。そう徹に花巻が続く。

「痴話喧嘩てなんだよ…まあ確かに不必要に踏み込まれることはないね。」

まあ、奏の場合は慣れだけど。

私も続けると、奏が

「んーよくわかんないけど、別に嫌々一緒にいるわけじゃないから」

と、結局答えになっていない結論をだす。

「それに、いたくなくなったらやめるし。」

奏らしい自由な発言に私たちは笑う。


永遠に、この時間が続けばいいのに。


一人ひっそり思ったことを隠し、お弁当を頬張った。

片思いなんだって→←片思いなんだって



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2021年12月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。