第12話『ギロロと黒華の秘密 後編』 ページ14
男の子《ただ平和に楽しく過ごしていただけなのに。
なんでこんな残酷な目に遭わないといけないの?
僕がなにをしたって言うの?》
ギロロ「(なにかあったのか?)」
男の子《住んでいた場所も、家族も、全部、全部一瞬で壊された。
1匹の竜によって、僕は一瞬で1人になった。
孤独になった》
ギロロ「・・・」
男の子《許さない。
そう思うと同時に、意識を失い、気づいたら僕は・・・。
その竜を殺し、喰っていた》
ギロロ「!(竜を・・・殺して喰っただと!?)」
男の子《僕の体は人間の形ではなく、竜の形となっていた。
ああ、神様なんて、嫌いだ。
神様だけじゃない。
この世界も、嫌いだ。
僕みたいな普通の子供にこんな残酷な人生を歩ませる世界なんて、嫌いだ。
こんな世界、滅んでしまえ》
ギロロ「・・・」
男の子《僕はずっと1人なんだ。
ずっと、ずっと・・・。
寂しい・・・。
寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい。
誰でも良いから、僕を・・・。
1人にしないで》
ギロロ「!」
そしてギロロは咄嗟に黒華から手を離した。
ギロロ「・・・(なんなんだ・・・今の・・・まさか・・・黒華なのか?)」
ケロロ「どうしたんでありますか!ギロロ伍長!涙流して」
ギロロ「涙・・・だと?」
そしてギロロが自分の頬を触ってみると、涙が手についた。
ギロロ「・・・なんでもない、帰るぞ」
ケロロ「ちょっと!なにを見たのか言うであります!」
そしてギロロは怖い表情で言った。
ギロロ「うるさい、さっさと帰るぞ」
ケロロ「ケロ・・・」
ギロロ「(彼奴・・・小さい頃にあんな悲しい思いをしたのか)」
第13話『ギロロと黒華』→←第11話『ギロロと黒華の秘密 前編』
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