何かがおかしい ページ18
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しばらくした後2人は戻ってきた。
2人を待ってる間、私は帰りたくて仕方がなかった。もう空気は最悪だし、ミナちゃんの顔を正直見たくなかった。
でも、ここで帰っちゃったら、みんなはきっとほんとに私の不注意で終わらせちゃうだろう。
だから誤解を解きたかった。ミナちゃんともこのままでは嫌だし。
ところが、戻ってきた2人は、さっきまで親密だったとは思えないほどよそよそしかった。入ってきた瞬間すぐわかるくらい。
「..ミナちゃ、」
MN「あたし、もう帰りますね」
「え?」
こちらを見向きもせずに自分のコートとカバンを持つと、ミナちゃんはそそくさと部屋から出ていった。
KT「ハルト、なんかあったの?」
HT「なんも」
いや、絶対何かあったよね??
一体どうしたんだろう。2人で喧嘩でもしたんだろうか。
でもハルトは口を開こうとはせず、その場はそのあとすぐお開きになった。
HT「お、A先輩」
あれからあっという間に冬休みは明けて、新年を迎え学校も始まった。
ハルトは相変わらずすれ違うと挨拶してくれるし、ちょっかいだってかけてくる。
けど、明らかに変わったことが一つ。
そう、ミナちゃんの姿を全く見ないこと。
いつもならハルトと絶対一緒にいるはずなのに。
てかそもそも学校に来てるのかすら分からないし聞けていない。
やっぱり、あの日にあったことが原因だよね。どう考えても。
気になって仕方がなかったから、思い切ってハルトに聞いてみることにした。
「ねぇハルト」
HT「なんですかセンパイ」
「あの日、クリスマスの日何があったの?」
HT「..あの日?」
「あの、、ミナちゃんと」
HT「...覚えてないっす」
「んなわけないでしょ、それにミナちゃん最近見ないし。絶対あの日が原因だよね?」
HT「知ってどうするんすか」
「どうって、、」
HT「...ただお前とはもう話さねぇって言っただけっすよ」
「え、なんでそんなこと言ったの」
HT「...とにかく、大したことないんで。じゃあ次移動教室なんで行きますね」
ハルトが曲がって消えた廊下の角をぼうっと眺めた。
やっぱり2人は喧嘩したんだろう。
理由はよくわかんないけど。
何はともあれ、ミナちゃんと上手くいってないんだ、よかった、、、
って、自分性格悪っ!!!
よかった、じゃないでしょ!!と自分の頬をパンッと叩く。
_____ん?よかった、、??
なんで嬉しがってんだ私。
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作者名:ゆう | 作成日時:2021年9月16日 7時