15 ページ15
.
「そんな、失敗って、」
JW「....ステップ、ワンテンポ早く踏んじゃったんだ」
「...そんなの、誰も気づいてませんよ！それに...」
JW「いつも、練習で間違えてたんだ、そこ。直前に直したつもりだったけど....ほんとダメだな、僕は」
「先輩....」
きっと先輩は、人一倍繊細なんだろうな。
普段は愛嬌たっぷりで、すごく優しいけれど、自分にはストイックで誰よりも厳しいんだろうな。
だから、人は気づかないような、気にしないような些細なミスでも、自分を攻めてしまう。
でも、恐らくそれがジョンウ先輩の強みでもあるんだ。
「...先輩、悔しいのは分かります..でも、ダメだなんて言わないでください。そうやって自分と向き合えてるのは、ほんとに凄いことだから」
「まずは、頑張った自分を褒めてあげましょう？」
JW「Aちゃん....」
ジョンウ先輩は涙を拭うと、ふふっと笑った。
後輩に言われちゃうとはなー、なんてポンと私の頭を撫でる。
「すいません、生意気言って...」
JW「何言ってんの、Aちゃんのお陰だよ」
ありがとうAちゃん、と微笑むと、ジョンウ先輩はさあ、みんなのとこに行こう！とさっきのが嘘みたいに元気にそう言った。
.
HY「あ、Aちゃーん！！」
「ハユンちゃん〜！おまたせ！」
HY「もうダンスめっっっちゃかっこよかったよ！！」
「うわーんありがとおお！」
私たちの文化祭の出し物は焼きそばの屋台だけど、ハユンちゃんとシフトの時間を合わせたので、今はどちらもフリータイムだ。
「どこから回る？」
HY「んー....あ、あそこ行こ！」
ハユンちゃんが指さしたのは、射的のコーナー。
〈へいらっしゃい〜1回200円、3発までだよ〜〉
HY「はっあれは、、ユデタマだ！」
1番上の景品はゆるキャラのぬいぐるみ。ハユンちゃんが好きだなんて、なんか意外だ。
私はと言うと、2段目にあるお菓子BOXが猛烈に欲しい。
「よーし、えいっ」
一発目は、かすりもせずに右を通過。
「やっ！.....あー、ダメだ」
ハユンちゃんもあーあ、と苦戦してるみたいだ。
残り1発。何としても仕留めてみせる！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT127」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2021年4月25日 20時
