星降る空へ (ページ3)

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咲かぬ花 Ⅱ ページ3

まだ暑い日差しが残る今日この頃。
木曜日は部活がなく、クラスメイト達に睨まれながら教室を出た。
今日は教科書もノートも無事だ。
良かった、と心の中でほっとため息をつき、いつも通りの道を通って帰路に着く。
コンクリートから出る熱気に汗を流しながら歩いていると、前方から見覚えのある姿がこちらへ向かってくるのが見えた。

｢空くん」
｢こんにちは。今日は…早いんですね」
｢部活がなくて。空くんこそ、今日は早いね？」
｢…ちょっと、用事です｣

そう少し微笑む空くんに、疑問を感じながらも軽く挨拶を済まし、今日は暑いので木陰の下にベンチがある、近くの公園に入り雑談を始める。
学校では、一緒に会話出来る人が中々いなくて、この時間が自分でも楽しいと思えるような時間になっていた。
その緩みが、出ていたのかもしれない。

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