依頼状が二十七枚 ページ32
影山side
放課後になり、部活の時間が始まる。前までは部活の時が一番楽しみで仕方がなく、帰りのホームルームが終わるとすぐに教室を飛び出していた。が今は部活に行くのが辛くてたまらない。日向との速攻は、相変わらず決まらないし、部活の雰囲気は酷いし。バレーがしたい。また皆で笑いが溢れるごく普通の部活が。俺は、体育館の床に座り、頭を抱え込む。最近は、頭が回らない。日向との速攻の時だって、日向のミスも多いが俺のミスだって、最近目立っている。いつも、ボールを上げるときは、バレーのことしか考えない。
しかし、最近はAさんのことを、本当にいつの間にか考えている。分かっている。この気持ちが他の女子とは違う気持ちだって。Aさんを見るだけで、胸が締め付けられて、惹きつけられて、苦しい。俺はふとあの時の、Aさんの唇の触感を思い出す。薄くてフニフニした可愛い唇がつい癖になる。、、、クソ気持ち悪いな俺。
日「今日、A遅いな!影山!」
影「、、、そうだな。いつもなら、もう来ていていい時間だな」
日「なんか心配」
日向に同情したくないが、今日のAさんは部活に来るのが遅い。部活が始まって、もう三十分が経過している。Aさんは部活が始まる五分前に大体来る。なのに今日は遅すぎる。心配だ。早く、Aさんの顔がみたいな。笑顔で笑う表情、ふてくされる表情、冷たい目で睨む表情。しかし、全て俺に向けての表情じゃない。俺だけに、Aさんの色々な表情を見せてほしい。俺だけに、、、。
影「おい日向」
日「なんだよ影山」
影「お前、好きな人いんのか?」
日「まぁいるけど、、、ブハッ?!」
日向は俺の言葉に驚くと、ぐびぐび飲んでいたスポドリを吹き出す。
日「影山君が恋バナですか?!何か変なもの飲んだんスカ?!」
影「うるせぇ、でお前さ」
日「ガン無視?!、、、でなんだよ」
影「好きな奴を自分のものにしたいとか、俺だけに色々な表情を見せてほしいとか、思ったりしたことあるか?」
俺はさっき思ったことをそのまま日向に言う。日向は口を開いて、
日「なんか、独占欲が強い人だな。影山って」
影「ドクセンヨク?」
日「影山のその気持ち。俺にもそんな時期あったし大丈夫だろ!」
日向は立ち上がり、谷地さんの方に走っていった。すると、俺の大好きな声が体育館の入り口から聞こえてきた。
『遅れました〜!』
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卯月葵(プロフ) - 十三枚目のスガさんの漢字が違いますよ!菅原孝支です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 3411144c18 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - スミマセン!少しだけ修正しました! (2018年8月31日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 皆さーん!続編できました!以外と早くできました(笑)続編の方でも宜しくお願い致します! (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 後ろのメリーさんさん» ありがとうございます!続編の方も宜しくお願い致します! (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 春月さん» ありがとうございます!じゃあ私も脱ぎますか(バッ (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安い料理屋 | 作成日時:2018年8月14日 16時