依頼状が十四枚 ページ18
Aと花園は、体育館を出て水道管の方に歩いていた。だいぶ、体育館から離れた所でAが花園に声をかける。
『きららちゃん?大丈夫?』
花「、、、離してくれない?」
花園はAの心配を無視し、花園の手を繋いでいたAの手を赤いマニキュアを塗ってある鋭い爪で引っ掻いて無理矢理離す。Aの白い手に、細い線が三本つき、傷の隙間から赤い液体が流れる。
『ちょっと、どういうつもり?』
花「それはこっちのセリフよ」
花園は体育館での甘ったるい声じゃなく、冷たい苦い声でAの言葉に答える。きっと、これが花園の本当の声だろう。キラキラしていた目には、もはや光等ない真っ黒に染まった目でAを軽く睨む。
花「あんた何?ノコノコと私のお城に入って来て邪魔なのよ」
『お城ってなんの事?』
花「バレー部に決まってるでしょう?」
『は?』
花園は水道管の横にあるベンチに座ると、足を組む。スマホを出して最近人気のゲームを開いた。画面の上を指がどんどん滑っていく。パズルゲームなのか時々可愛い女の子の声がする。
『部活中のスマホの出し入れは校則だよ?そんなのも知らないの?』
花「っ!あんたイチイチイラつくのよ!」
花園はさっきから人を遠回しに茶化すAに切れたらしく、スマホを捨てAの胸ぐらを掴む。金平糖の匂いと香水の匂いが混ざりあい、その場に甘い匂いがフワリと漂う。しかし、二人の間を流れる空気はとても冷たくビターチョコみたく苦い。
花「バレー部はイケメンが多いの!ちやほやされるのは、、、誉められていいのは私だけ!しかも、影山君にも手を出して!私の王子様に触れないで!」
『痛っ!』
花園は大きい声でそういうと、手をどけてAの頬をまた引っ掻く。花園はさっき勢いで捨てたスマホをとると、渡り廊下の方を見る。Aもつられて花園の視線の方を見る。そこには、スポドリのかごを持った清水と谷地がいた。二人とも地面に座っているAを見て驚く。谷地はかごを清水に託すと、Aの元に走ってきた。
谷「A?!大丈夫?!」
『仁花!清水先輩!』
花「あれ〜?ネガティブ女に眼鏡先輩じゃないですか」
花園は清水の所にかけより、手に持っているかごを横取る。
花「今日もありがとう♡明日も宜しく♡」
花園は清水にそういうと体育館の方に歩いていった。
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卯月葵(プロフ) - 十三枚目のスガさんの漢字が違いますよ!菅原孝支です! (2019年2月19日 21時) (レス) id: 3411144c18 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - スミマセン!少しだけ修正しました! (2018年8月31日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 皆さーん!続編できました!以外と早くできました(笑)続編の方でも宜しくお願い致します! (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 後ろのメリーさんさん» ありがとうございます!続編の方も宜しくお願い致します! (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - 春月さん» ありがとうございます!じゃあ私も脱ぎますか(バッ (2018年8月25日 22時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安い料理屋 | 作成日時:2018年8月14日 16時