悪女潰しの依頼が届いたようです【HQ】The mystery of twins (ページ20)

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依頼人が十八人ページ20

影山side

影「お願いします！谷地さん！！」

谷「うぇぇぇぇ？！？！かかかかっ影山君どうしたの？！？！」

俺は今、谷地さんに頭を下げている。谷地さんは俺の予想外の行動に持っていたスマホをその場に落とし、真っ青な顔で俺を見ている。朝練中のバレー部の先輩や日向達が俺らを見て驚いている。

影「Aさんの電話番号を教えて下さい！！」

谷「はぇっっ？！？！Aさんの？！？！」

影「いやもうこの際、一回だけでいいので電話させて下さい！！！」

谷「いやぁぁぁぁぁあ！！！土下座しないでぇぇぇぇぇえ！！！顔を上げてぇぇえ！！！」

谷地さんは半泣きで俺を見ながら叫んでいる。

Aさんが烏野高校を去ってから１ヶ月が経とうとしていた。そして同時にインハイ予選が始まろうとしていた。ただでさえこの時期は一番忙しい時期。部活は前よりハードになり、選手達の顔に疲れが見られている。

一番バレーに集中しなければいけないのに、、、。いけないのに、、、！

最近はAさんの事で頭がいっぱいなのだ。忘れようとしても、頭の隅っこに残っていて、バレー所か授業にも集中できない。、、、いや授業中は寝ているか。そんなことはどうでもいい。

勝手に血を吐かれて、嘘をつかれて、気にならないことなんてあり得ない。あのあと大丈夫だったのか。今生きているのか。次の仕事場所はどこなのか。疑問がたくさん出てきている。それに俺はきっとAさんの事が好きだ。好きな人に１ヶ月も会えないなんて、そろそろ限界だ。声だけでも聞きたい。

影「色々聞きたいことがあるんです！お願いしゃーす！！」

谷「分かったから顔を上げて！Aさんの電話番号は個人情報的に駄目だから、電話でいいかな？」

影「ッッッ！アザっす！！」

谷地さんはスマホを拾うと、ポチポチとタップしている。ソワソワする胸を押さえつけながら、谷地さんの方を見つめる。

谷「あっ今通話にしたからこれで電話できるよ！休憩までだからね、、、あっ日向ー！」

俺は谷地さんからスマホを貰うと、耳にあてる。谷地さんは日向の方に走っていった。プルプルと電話の音が耳に聞こえる。Aさんの声を聞くのって久しぶりだな、、、。楽しみだな。

『ﾌﾟﾂｯ、、、もしもし～？』

影「Aさん？！」