悪女潰しの依頼が届いたようです【HQ】The mystery of twins (ページ15)

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依頼人が十三人ページ15

朝練が終わり、いつものように授業が始まる。Aは机の下で授業を聞かずに、スマホをいじっていた。が少し飽きたのかスマホをポケットの中に隠すと、先生の方を向く。現代文の先生は黒板に小さな文字を書きながら、文章の説明をしている。Aは席を立ち上がると、廊下の方に歩く。

先生「それでこれは～？佐山、どうしたー？大便かー？」

『寝不足なんで保健室で寝てきます』

先生「それなりに評価下がるぞー？お前らも来年受験生だろ？出席点はとっておいた方がいいぞ－！」

現代文の先生の言葉を無視して、廊下に出るとフラフラする足を動かしながら保健室を目指す。A以外のクラスメイトは確かに来年受験生だ。しかし、Aはもう大人。すぐにこの高校から転校することになるだろう。別にここで点数を落とそうがAには関係なかった。次の高校にいったら、Aの全ての情報が消されている。消されているというか消している。新しい高にいけば、一からやり直し。

『悪女潰しって色々、大変な仕事なのかしら、、、？』

だいぶ昔からこの仕事をしてきたAは感覚が麻痺しているのか、仕事の大変さがあまり分かっていない。悪女潰しの仕事はAにとって欠かせないもの。例えれば、人間がスマホをいじっているという例が一番いいだろう。最近はスマホ依存症という依存症がある。その依存者にとってスマホは欠かせないもの。しかし、自分の体に負担がかかっていることに気づかない。目や頭に負担がかかっていることに。スマホを見るのが日課だからだ。Aの体にも沢山のストレスや負担がかかっているだろう。しかし、それには誰にも、、、本人すら気づけない。

『フワァ、、、やっとついたし、、、』(ｶﾞﾗｯ

Aは保健室の前で欠伸をすると、扉を開ける。

そこには誰もいなくて、机の上にポツリとメモが置いてある。

『えっと？【先生は只今新婚旅行中♡ベッドを使う時は横にある紙に名前を書いてね♡】これかな？』

保健室の先生の残したメモを机にもう一回置くと、横に適当に切られた紙が置いてある。横には鉛筆が転がっていた。Aは適当な字で名前を書くと、メモの横に置く。眠たい目を擦りながら、ベッドに倒れる。

『保健室のベッドとか何年ぶりだろう、、、よくお世話になったな、、、』

そのままAの意識は遠のいていった。