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天使と紙袋と。 ページ38

「まさかザキまで来てくれるなんて...生きててよかったよ...」

「そんな大袈裟な...あ、御見舞に、これ。」









苦笑いを顔に貼り付けたままザキは小さな袋を持ち上げてみせた。

ゆらりと揺れる紙袋に小首を傾げてやれば目の前に差し出されたそれ。









「御見舞にっていうかプレゼントなんだけど」

「プレゼント?!私に?!」









そんなサプライズ知らないよ、と面食らいながら受けとり開封。









「なんでィ、イキな事しやがる」









紙袋から私の指に挟まれて出てきたのは髪飾りで色も好きな色だ。

白い可愛らしいレースが淵になぞるように流れている。

こんな女子力の塊の様なものが自分の手にくるなんて。









「テメェにはもったいねぇな」

「うるさいよ!」









余計な口を開く沖田を睨みつけて満面の笑みでザキにお礼を言った。

いつ、つけようかな...なんて考えるのも一つの楽しみである。







「なんで急にプレゼントなんか?」

「ほら、お弁当作ってくれたよね?それの。」









謙虚で健気で純粋な彼の微笑んだその笑顔は汚れを知らぬような輝きだった。

そんな笑顔に眩しさと胸の締まりを覚えつつもう一度お礼を言う。









「そんな事にお礼なんていいのに。あんなのでいいならいくらでも作るよ!」

「えっ、いいのAちゃん!」

「勿論だとも!」

「俺も。」

「いい...よ?」









今なにかどさくさに紛れて入り込んできた野郎がいた。

声の主を横目で見ると飄々とした態度で悪びれもなく佇んでいた。









「なんでィ。」

「どさくさに紛れて何でアンタもなのよ」

「悪いかよ」

「別にいいけど...珍しいなって」








そんなやりとりを見ていたザキがすっとフォローを入れた。









「Aちゃんの手作りって美味しいからまた食べたくなるんだよね」

「そうだな、もういっぺん食いてぇ」









あれ?沖田ってこんなに素直だったっけと頭の中に疑問を持ったまま了解したのだった。

復活→←彼なりの愛情表現



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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2015年5月3日 18時

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