マネージャーが無敵すぎて (ページ27)

今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:267,147 hit

ヌナってどんなひと？ページ27

Aヌナがどんな人か？

う〜ん、そうだな。

ヒトコトで言うなら、

容姿端麗で芯の通った真っ直ぐな心を持っていて且つポテンシャルが鬼レベルで大抵のことは難なくこなすが余りにも普通にできてしまうので自分がどれだけ凄いのかという自覚がなく不本意な嫉妬心を集めやすいにもかかわらず頭の回転が速く勘と察しが良いので知らないうちに丸く収めちゃうし謎のとんでもない人脈を持ってたりして半年に一回くらいこいつは何者なんだと怪しまれるミステリアスで魅力的な美女………かな。(ひと息)

あぁ、ちょっと短すぎたな。

『あら、ウォヌ。何してんの？』

WN「日向ぼっこ。」

『じゃあ、私も。』

撮影の空き時間。

スタジオハウスのテラスで休憩しているところだった。

今日はポニーテールだ。

ゆらゆらと揺れる透き通るような長い髪。

かわいい。

昔からほんと変わらない…

一瞬だけどAヌナがこちら側だった頃を、俺は知っている。

俺が入ったときには、もうほとんど一緒に練習はしてなくて

ヌナは別練習をしていた。

だからほとんど知らないも同然なんだけど…

一回だけ、

Aヌナの月末課題の発表をみたことがある。

今でも忘れない。というか、忘れられない。

圧巻だった。

作詞作曲、編曲に振付けも全部ヌナが作ったものだった。

透き通るハスキーボイスと、吸い込まれるようなダンス。
こんなに上手い人がいるんだ、ともはや衝撃だった。

まだ俺たちは与えられた曲・振付けを完璧にやることが課題だった。そんな中ヌナの課題は

『ゼロからイチにしなさい。』

WN「えっ…？」

『鼻歌で歌うな、恥ずかしい。』

WN「……大好きだもん。」

『さては音源もってるな？犯人スンチョルだ絶対。』

プンスカしてる。かわいい。

WN「またやってよ。"No.(ナンバー)"」

『やれないよ。あの曲は、あの頃に置いてきた曲だから。』

そっかぁウォヌが来た頃だったかぁ…と
俺のコーヒーを飲みながら遠くを見つめるヌナ。

ずるいなぁ…

なんで置いてきたかは聞かせてくれない。

あの曲のように、いつかは俺も置いていかれてしまうのではないか。

WN「置いてかないでねヌナ。」

ヌナの手をコーヒーごと掴む。

『バカ。17っていう"ナンバー"は手離すつもりなんてないけど？』

タイミングよく撮影再開の声が聞こえてきた。

行くよ、と立ち上がるヌナの腕を掴んで、真っ直ぐ伝える。

WN「俺も。」

離したくない人。