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帰り道も俺たちの間に会話はなくて

たまに話しかければ


『うん』

『そうだね』


とか……




何か話題を…

そう考えていたらあっという間に家に着いてしまった。



何かした?

ごめん、アレ嫌だった?



聞きたいことは決まってるのに

口から出てこない……





『じゃあね…また明日』

赤「うん…」





Aは、家に入るまで一切振り返らなかった…。




Aの家の玄関が閉まり

俺も自宅の玄関を開けようとすれば



また

ガチャ…

とAの家の扉が開いた。





赤「?」




Aが出てきて、俺の方に走ってきた…



赤「どうかした…」

『ごめん、これ渡しそびれちゃった…』



はい、と渡されたソレは

可愛くラッピングされたカップケーキ?



赤「これは?」

『全国おめでとう…のお祝い。昨日焼いた』

赤「Aが?」

『うん…木兎先輩にも渡しそびれちゃったの。ぼーっとしてて』

赤「………食べていい?」

『今?』

赤「うん、今食べたい」

『うん』

赤「そこの公園行こう、A」




まだ一緒にいたかった

まだ離れたくなかった


わざわざ焼いてくれたケーキが嬉しかった

胸がぎゅっと苦しかった









その理由は…

答えは…

まだ知らなくていい。

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作者名:m | 作成日時:2023年11月29日 16時

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